2016年3月9日(水)9時12分
カリフォルニア州サンディエゴ サンディエゴ海事博物館
トロリーの電停を降りたら海の方へ向かって歩いていきます。海はすぐそこです。すると見えてくるのは数隻の帆船たち。そうですね、博物館ですね。
昨日1日メジャー観戦で息抜きしたので、今日は再び博物館巡りと行きます。はじめに来たのは「サンディエゴ海事博物館 Maritime Museum of San Diego」で、見ての通り古典的な帆船等を数隻所有している博物館です。
アメリカは航空機、鉄道、自動車の歴史遺産保存が盛んな国ですが、船舶も同様に盛んであり、その規模は世界一と言ってよいでしょう。前3つの乗り物はイギリスでも保存に熱心なことで知られていますが船に関してはそこまでではないのです。
特別海洋国家というわけでもないアメリカがどうしてここまでの船舶保存国となったのかは興味深いところです。
日本にもこの手の海事博物館は少ないですからね。珍しいと思いますよ。
博物館の目玉となっているインドの星丸こと「スター・オブ・インディア」。1863年に建造されたウィンドジャマー船です。これは後で見ます。
「B-39」潜水艦。ソ連の641型潜水艦(NATO名ではフォックストロット級)。なんでこんなところにあるのよ。
「HMSサプライズ」。イギリスの帆走フリゲートです。これは1970年に建造されたレプリカです。
サンフランシスコとオークランドに挟まれたサンフランシスコ湾で運行されていたフェリー船「バークレー」。
入館料を払って館内へ。まずはB-39でも見ましょうかね・・・と思ったら「修理中なんで見学できないよ」の看板が。あっ、さいですか・・・。早速再履修・・・。
フォックストロット級は、第二次世界大戦後に初めて設計されたソ連のズールー級の改良型として開発されたもの。なのでズールー級と似た形をしているそうな。
なのでSLBMは装備していないし、動力も通常のディーゼルエンジンです。設計的にもUボートの延長線なんだそうな。それでも潜水艦や水上艦の攻撃を目的にした攻撃型潜水艦です(艦名のBが通常動力式の攻撃型潜水艦を意味する記号)。
B-39の艦橋。なんか窓がたくさんついているけど、耐圧大丈夫なのかな?それかブリッジは耐圧構造でないのかもしれませんが。
B-39は1974年レニングラードの造船所で建造され、極東ウラジオストクの第9潜水戦隊に配備されました。インド洋から太平洋のアメリカとカナダ沿岸まで縄張りにしていました。
1994年に除籍され、カナダの個人に売却されました。その後シアトルでの展示を経由しながら2005年にサンディエゴに辿り着いたのです。
博物館の奥にある浮き桟橋にはカリフォルニア人丸こと「カリフォルニアン (Californian)」がいました。1848年の密輸監視艇(Revenue cutter)ローレンスのレプリカとして1984年に建造されたもの。2003年に当時のシュワちゃん知事が署名して州公認の帆船(トールシップ)に認定されたそうな。
大砲。まあレプリカなんだろうけど。
こっちはカノン砲といった趣の大砲。
乗船できたので甲板に上がってみました。
密輸監視艇は文字通り密輸を水際で取り締まるための船です。財務省の下部組織の歳入監視船局(Revenue Cutter Service)が運営していました。この場合のカッターは小型艇の意味だよ。
見つかったら逃げるだろう密輸船を取り締まるために密輸監視艇は高速性が重視されとりました。船体は小型で喫水は浅く、帆を張るマストも2本だけです。
マスト周り。うーむ、帆船だ。
密輸監視艇について調べようとすると米墨戦争まで遡る必要があるんで、ちょっと今回はパスしましね…(手抜き
船尾。めっちゃ喫水線が浅いところにあるな。横転してしまいそうに見えるけども。なお前の方には立ち入れませんでした。USSアイオワの悲劇再び。
ふと空の方を見てみると旅客機が着陸してくるところでした。しかも日本航空のB787-8(JA840J)でした。サンディエゴ行きがあるんだ。
こんなに高度が低いってことは空港も近くにあるんですね。
というところで今回はここまで。
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