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サンディエゴ海事博物館見学の続きです。USSドルフィンを見学したら、次は「バークレー(Berkley)」の番です。バークレーはフェリー船なわけですが、その居住性の高さを活かしたのか、博物館の事務所も入っています。ちなみにUSSドルフィンへはバークレーの中に一度入ってから、船から延びている桟橋を通って見学します。
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個人的に興味深かったのはこの工房。バークレーの中にはたくさんの船舶模型が展示されているのですが、それをこの工房で製作しているのだと思います。
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あらゆる道具が置いてあります。中ではおじいちゃんがせっせと模型を作っていました。ここに置いてある模型はどれもフルスクラッチ模型と思われ、そうなるとプラモデルと違って部品や形状を自作する必要があるので、難易度の桁が違いますね。すげぇなーと感心するしかありませぬ。ていうか楽しい仕事だろうなー。無償ボランティアかもわかりませぬが。
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バークレーの1階は模型や写真を用いた海事関連の展示区画になっています。これは1539年のガレオン船「サン・サルバドル」の模型。サン・サルバドルは、ポルトガルの探検家フアン・ロドリゲル・カブリロ(1499~1543)の旗艦です。レプリカがこの博物館の手により建造されました。完成は2016年6月なので、私がここを訪れた直後のことでした。
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いわゆるライブスチームですね。燃料はアルコールです。この模型は高圧蒸気をボイラーから直接シリンダーに送り込む「単式複動式機関」という単純な構造をしています。
一方、バークレーの蒸気エンジンは複式機関を使っているのです。
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北米の林業に欠かせない機械の「スチームドンキー」。蒸気で駆動するウィンチでして、伐採した材木の積み下ろしなどに用いられてました。
林業が基幹産業だった地域では、使われなくなったスチームドンキーが保存されていることがしばしば。探してみよう。
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これは空母USSワスプ(CVS-18)の1/96縮尺模型。ワスプと言うと史実では日本の潜水艦に沈められたり、イージス艦がタイムスリップした世界ではトマホークに沈められたりしたアレが思い浮かびますが、あれはヨークタウン級(の小型版)のCV-7の方で、CV-18の方はそのあと建造されたエセックス級です。
アメリカ海軍、先代が沈んでから割とすぐに次の艦に襲名させるクセがあったので、ちとややこしいんですよ。ワスプなんてCV-18の時点で8代目ですよ。ホーネットやヨークタウンも同じような感じです。
アメリカ艦の名前を書く時に艦番号を欠かさずに書いているのは何もカッコつけてるわけじゃなくて、書かないとどの時期の艦なのか後で分かりにくくなるんです。
ちなみに、日本語文献でCV-18のワスプのことを「ワスプII」と書いていることが稀にあります。CV-7のワスプから数えて2隻目という意味でしょうけど、今書いたようにそのワスプは8代目なのでちゃんちゃらおかしい記述だということです。せめて最低限ワスプVIIIと書いて欲しい。
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操舵輪とか羅針盤とかエンジンテレグラフとか、駆逐艦の部品が置かれています。ここでは駆逐艦の隠語「空き缶(Tin Can)」について紹介されてました。WWIからWWIIの間の駆逐艦はそのように呼ばれていました。理由としては、装甲が空き缶のようにとても薄かったこと、船体が空き缶の再利用で造られていたことがあるんだそうな。
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2階に上がってみます。ここはフェリー時代のまま保存されています。バークレーは、1898年建造の蒸気ピストン(三段膨張式)動力のフェリーです。カーフェリーでは無かった模様。運行は鉄道会社のサザンパシフィック鉄道で、サンフランシスコ湾を挟んでサンフランシスコとオークランドを結ぶ航路で60年間運航されていました。サンフランシスコは大都会ですが半島の先端にある街なので、海を挟んで対岸のオークランドとは鉄道で結べませんでした。一応半島の根本のある南から線路は延びてきていたんですが、支線扱いのような感じだったと思います。そういうわけで、サンフランシスコは大都会ながら大きな鉄道駅が建設されてこなかったのです。その間を埋める交通機関として連絡フェリーが運航されるようになりました。鉄道の乗客の便宜を図るためのものなので、鉄道会社が運航したわけですね。当然、地元民の通勤手段としても使われていました。ちなみに現代ではサンフランシスコ~オークランドの交通は道路橋が架かり、海底には地下鉄が走るようになり、船の地位は低下していったのですが、それでも今もフェリーが運航されています。
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短時間の乗船のはずですが、軽食を提供するカウンターがありました。運賃外収入が欲しかった?壁に書かれているREFRESHMENTSとDRINKSの間にある紋章はサザンパシフィック鉄道のロゴマークです。鉄道会社のフェリーであることの何よりの証明でしょう。船内の雰囲気はすごく良いです。
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座席は7-13-7列という詰め込み仕様。とにかく座席数を多くしようという狙いが透けて見えます。バークレーの定員は1,700名だったそうです。立ち客入れての数字でしょうけど、すごい数ですね。
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こちらは船外。
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船橋。
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操舵輪とエンジンテレグラフと方位磁針?程度の簡単なものしかありません。内海でしか運航しないから割り切った?
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ファンネルにもサザンパシフィックのロゴが掲げられていました。屋根に明かり窓が付いているのも当時の船らしいですね。
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入れなかったので好きあらば撮るB-39。ここからの眺めは良いです。奥には原子力空母が見えるのもなんだかよき。
バークレーの見学はここまで。次の船へ移ります。
その96へ→
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一方、バークレーの蒸気エンジンは複式機関を使っているのです。
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林業が基幹産業だった地域では、使われなくなったスチームドンキーが保存されていることがしばしば。探してみよう。
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アメリカ海軍、先代が沈んでから割とすぐに次の艦に襲名させるクセがあったので、ちとややこしいんですよ。ワスプなんてCV-18の時点で8代目ですよ。ホーネットやヨークタウンも同じような感じです。
アメリカ艦の名前を書く時に艦番号を欠かさずに書いているのは何もカッコつけてるわけじゃなくて、書かないとどの時期の艦なのか後で分かりにくくなるんです。
ちなみに、日本語文献でCV-18のワスプのことを「ワスプII」と書いていることが稀にあります。CV-7のワスプから数えて2隻目という意味でしょうけど、今書いたようにそのワスプは8代目なのでちゃんちゃらおかしい記述だということです。せめて最低限ワスプVIIIと書いて欲しい。
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バークレーの見学はここまで。次の船へ移ります。
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