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【カナックモデル1/72】CF-18Aホーネット カナダ空軍BoB特別塗装機 製作

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はい今回はですね、1/72のCF-18Aホーネットのプラモデルを作りますよ。CF-18Aというのは、ようはアメリカ海軍の戦闘機F/A-18ホーネットのカナダ空軍版のことです。F/A-18の数少ない輸出国のひとつです。いい加減ボロくなってきたんで置き換えるべきなんですが、その話はまたいつかにしましょうか。
このキットは、カナダのデカールメーカー「カナックモデル (Canuck Models)」とカナダのプラモデルメーカー「モデルクラフト (Model Craft)」が共同で開発販売したと思われるキットです。どういう流通経路で販売されたのかは定かではありません。少なくとも日本では並行輸入等を除けば全く流通していないと思います。私はカナダに住んでいた頃にカナックモデルの通販ページから購入しました。ただしハセガワから同社の成形品とデカールで構成された同等品が限定品として発売されました。なおカナックモデルは2019年に廃業してしまい現存していません。一方のモデルクラフトの方も実態がよくわからない会社です。ホームページは10年近く放置状態の模様・・・。素性がいまいちはっきりしないキットですが、中身は一級品です。ハセガワの限定品以上だと思います。

成形品は、1/72のレガシーホーネットの中では決定版といえるアカデミー製を採用しています。これは素晴らしいことです。たぶん成形品の調達はモデルクラフトが行ったのでしょう。軽く調べたところモデルクラフトはこういう他社の成形品を使ったいわばOEM製品が主流のようです。

デカールはカナックモデル製。同社のデカールは初めて使います。印刷はとてもきれいです。サードパーティ製旅客機デカールでありがちな大判シートに直接印刷したものではなくて、ちゃんとしたプラモデルのデカールのようなニスが上塗りされたものです。使い心地なんかは後述します。
今回作るのはカナダ空軍のデモチームが2015年に運用していたバトル・オブ・ブリテン65周年記念の特別塗装機です。実はこの機体は実物が展示飛行しているところを直接目の当たりにしていて、キットの発売を知った時には速攻で予約をしました。 カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能する その19【2015/08/15】 - 黒鉄重工コモックスエアショーも最終盤、いよいよ最後の演目になりました。トリを務めるのはカナダ空軍の戦闘機CF-18ホーネットによるデモ飛行です!滑走路の右から滑走を初めて我々の手前で大迎え角で離陸!...カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能するその19【2015/08/15】
カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能する その19【2015/08/15】 - 黒鉄重工カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能する その19【2015/08/15】 - 黒鉄重工 


飛行展示用のデモ機材なので、武装は一切無し、つまりクリーンな状態です。なので主翼にはパイロン含め何も吊るさないんですが、成形品にはパイロン取り付け用の穴が空いた状態になっていました。これは、ラッカーパテで埋めておきます。

風防はバブル形状を再現するためにスライド金型を使っています。そのため前後の中心線上にスライドコマ同士のパーティングラインが入っています。幸い金型の精度は良いので#1500と~#2000の目の細かい紙やすりでPLを取った後にコンパウンドで磨けば良さそうです。この作業をやるのは初めてなので少し慎重に進めます。

しかし痛恨のミス!コンパウンドで磨いている途中でヒビが入ってしまいました・・・。トホホ。修復が効かないのでこのまま進めるしかありませぬ。見る角度によっちゃ見えにくいし。コンパウンド中の溶剤が悪さをしたのか磨く時の力加減を入れすぎたのか。もし前者だとしたら、風防を磨く時はタミヤのコンパウンドを止めてハセガワのものに変えた方が良いのかも知れません。ハセガワのコンパウンドに含まれる溶剤は水性なのでタミヤよりはマシかも知れないです。ただ再現性を確認していないので本当のところは不明です。

ある程度形になるよう組んでいきます。後発のキットだけあって秀逸ですが、翼端のミサイル発車軌条のねじり角度は大きすぎでしょう、というのが玉に瑕か。

コックピットはちまちまと最低限組み立てます。コックピットのバスタブは単座と複座で共通のものを使う大胆な構成をしています。

意外なことに計器盤のデカールは付いていません。どうして。仕方ないので手塗りします。とはいえ比較的最近の機体なので計器は少なめです。どうにかできました。

塗装工程です。まず機体下面を灰色で塗ってから、上面を塗ります。バトル・オブ・ブリテン記念のデモ機の塗装は、当時戦闘に参加していたカナダ人部隊が運用していた戦闘機、ホーカー・ハリケーンをイメージした茶色と緑色の迷彩塗装となっています。まずはダークアースを塗ってその後ダークグリーンを塗るための養生をします。

養生はこんな感じ。実機を見ても塗り分け境界はくっきりとしていたのでボカシ塗装とかは無しです。

ダークグリーンを塗って養生を剥がすとこんな感じに!いいですね!

よれよれとした胴体の塗り分けも吹きこぼれもなく濡れました。よかった。

デカールを貼りました。デカールの膜は薄くて柔らかめで、とても貼りやすいです。彫刻にもよく馴染みます。軟化剤を使うとすぐに弱くなってしまうので、使わないほうが良いかも。

デカールもハリケーンをイメージしたものになっています。

トップコートし、最後にすべての部品を組み立てて完成です!

トップコートは、上面の迷彩柄の部分はつやあり、下面の灰色の部分はつやなしにしています。迷彩柄はフィルムで再現しているように見えますので、実機も艶があるんですよね。

裏面。ここだけ見ると不通のホーネット。
実はカナダにまつわる飛行機を作るのはこれが初めてです。何かと思い入れがある分、逆に手を付けられない状態が続いていましたが、プラモデルを作る技術もある程度は身についてきたと思いましたので、ここらで作ってみることにしました。風防のひび割れは手痛かったですが、それ以外はうまくまとめられたかなと思います。ちなみにこのバトル・オブ・ブリテンはシリーズ物です。イギリスのタイフーンが同様の特別塗装をした機体のプラモデルがあります。さらにたまたま手に入れたハリケーンのプラモデルのデカールがこのホーネットのマーキングと同じ部隊だったので、新旧で並べることもできます。そうなるとタイフーンにはスピットファイアを並べないとなりません。・・・という具合に、最終的には4機が揃う予定です。合間合間に作るので全部揃うのに時間はかかりますが。
そんなところで今日はここまで。完成品はギャラリーにて。

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