2016年6月18日(土)18時01分
オンタリオ州トロント ユニオン駅21番線地下コンコース
トロント地下鉄の撮影を終えて、時間までにユニオン駅へ戻ってくることができました。今からトロントから東へ移動してトロントへ向かいます。これでトロントとはお別れなのです。少なくとももう1日いるべきだったなと後悔しています。トロント~オタワ~モントリオールはカナダの三大都市で、カナダ版東名阪と言えます。この地域は人の流れも活発なので交通手段の選択肢もいくつかあります。飛行機、バス、そして鉄道です。三大都市圏ではカナダの国営鉄道VIA鉄道が都市間特急を走らせていて、飛行機やバスに対抗しています。鉄道の強みが発揮できる区間なわけです。そんなわけで、私にとっては鉄道を使う意外に選択肢はないでしょう!ということで都市間特急「コリドー」(Corridor)に今から乗車します。
「コリドー」の乗客はユニオン駅のVIA鉄道のりば地下コンコースの待合所に集合します。のりばは複数あるので自分の乗る列車の号数を確認してそこに集まります。待合所には立て看板が立っています。オタワ行の「コリドー」48号なのです。途中の停車駅も書いてありますね。出発の十数分前になったら改札が始まります。切符はありません。列車はインターネット予約したんですが、そのときにメールで乗車票が送られてくるので、それを印刷して持参します。飛行機のEチケットと同じことです。でも、自宅には印刷機がなかったので、わざわざ大学の生協まで行って乗車票のPDFの入ったUSBメモリーを複合機に差して印刷してくるっていう手間のかかることをすることに・・・。手間をかけて印刷したEチケットを駅員に見せて、プラットホームへの階段を登ります。
ホームに登ると、既に列車が扉を開けて乗客を待ち構えていました。乗客は客車の中へ吸い込まれていきますが、私はそれを振り切って列車の先頭、機関車の方へ。「コリドー」48号の牽引機は、GE P42DC形906号機です。前も紹介しましたが、アムトラックの主力機関車と同型機です。ルネサンス塗装がおしゃれなんですよ。機関車1機とLRC客車3台の4両編成の小柄な列車です。トロントを18時40分に出発し、終点のオタワに着くのは23時16分です。実に4時間半の乗車です。単一の列車にこの時間乗ることもそうそう無いです。ちょっとお尻の肉によくなさそう。
アムトラック機と外観はほぼ同じです。寒冷地用の前照灯が1つ追加されているのが一番わかり易いでしょうかね(ナンバープレートの下)。前面は走行中に撥ねた羽虫だらけで、汚らしいことに・・・。それだけ高速走行するということなんでしょうが。
GOトレインの列車も見えました。MPI MP40PH-3C形641号機(旧塗装)です。
乗るのはこのLRC客車3345号。これも前に紹介しましたが、元は振り子式車両で、そのため車体が低重心で屋根への絞り込みが大きいです。1等車と2等車があり、乗るのは2等車です。
2等車の車内はこんな感じです。2+2列の回転式座席です。コンセントとフリーWi-Fiが装備されていて、快適にPCやスマホを操作できます。シートピッチは日本の特急車両と比べてもそんな違いはなかったかな。
別の車両の様子。荷物棚は飛行機みたいな蓋があるやつ。振り子車両だから揺れ落ちる可能性を考慮したのかな。
便所の写真も撮っていました。せっかくなので載せておきます・・・。
列車は定刻で出発しました。都市部のごちゃごちゃした配線の区間ではのろのろでしたが、郊外へ入ると速度を上げていきました。120km/hはゆうに出ていて、それ以上で走っているでしょうという印象でした。なお最高速度は160km/hなんだそうな。VIAの列車はCNやCPといった貨物鉄道会社の線路を間借りして走っているので、線路の性能は借りる鉄道会社に委ねられるわけです。貨物列車用の線路だとやっぱり頑丈なのか、結構飛ばすものです。
2つ目の停車駅、オシャワ (Oshawa) に到着。GOトレインも停車します。さながら各駅停車と特急の接続駅です。
列車の乗車時間が夕食時とダブっているため、車内で夕飯を食べます。車内販売があるので、そこからトルティーヤとコークを頼みました。
トルティーヤの中身。意外と量が多くて満足感がありました。味も合格点です。ちゃんとした食事が摂れるのは嬉しいところです。
カナダの平原をずうっと走り続けます。
たまに貨物列車ともすれ違います。すでに20時を回っていますが、まだ日没前です。
同日23時34分オンタリオ州オタワ VIA鉄道オタワ駅長時間乗車に耐え、\(^o^)/・・・もといオタワ駅に着きました。列車は若干遅れました。そうはいってもVIAの主力列車に乗ることができたのは良い体験でした。
オタワ駅はやけに現代的です。今のオタワ駅は1966年に開業した、他都市の主要駅と比べれば新しい駅です。駅舎はたぶんそれよりも後に建て替えられているでしょうが。というのも今のオタワ駅は、その都市に他の場所から移転してきたのです。旧オタワ駅(オタワ・ユニオン駅)はダウンタウン中心部にありました。それを中心部から4km南東に移転しました。
中心部から郊外へ移転させるのは、鉄道の利点である市内中心部へ直接乗り入れるという点を殺すことになるわけですが、1960年代は旅客鉄道が斜陽化していました。鉄道の競争力を削ぐよりも、空いた線路と駅の用地をダウンタウンの再開発に使う利点のほうがあったという行政の判断でしょうか。
宿泊場所はオタワのダウンタウンにありますので、中心部まで路線バスで移動します。早速、駅移転のデメリットを享受することになるわけです。オタワの路線バスを運行するOCトランスポの#96系統カナタ・テリー・フォックス (Kanata Terry Fox) に乗ります。ちなみに2019年にはオタワ駅までライトレールが建設されたみたいなので、幾分か移動の難易度は下がったかもしれません。
今日から2泊するホテル、正確にはホステルの前に着きました。オタワでもホステル生活よ。変わったホステルでして、話のネタになるかと思いまして。
これは翌朝撮影した写真ですが、ここのホステルは昔使われていた監獄をホステルに改修した建物です。寝床も独房になっていて、部屋はベッドで寝るだけしかできない窮屈な空間です。監獄ホステルの中身については、またそのうち書きます。部屋にたどり着いたときにはすでに0時を回っていたので、今日はもう独房の中で寝ることにしましょう・・・。
というところで今日はここまで。
その39へ→
VIA Rail (MBI Railroad Color History)
Greenlaw, Christopher C. N.Voyageur Press トルコ行進曲 - オワタ\(^o^)/
オワタPKarenT 奈良監獄から脱獄せよ
和泉 桂幻冬舎
オンタリオ州トロント ユニオン駅21番線地下コンコース
トロント地下鉄の撮影を終えて、時間までにユニオン駅へ戻ってくることができました。今からトロントから東へ移動してトロントへ向かいます。これでトロントとはお別れなのです。少なくとももう1日いるべきだったなと後悔しています。トロント~オタワ~モントリオールはカナダの三大都市で、カナダ版東名阪と言えます。この地域は人の流れも活発なので交通手段の選択肢もいくつかあります。飛行機、バス、そして鉄道です。三大都市圏ではカナダの国営鉄道VIA鉄道が都市間特急を走らせていて、飛行機やバスに対抗しています。鉄道の強みが発揮できる区間なわけです。そんなわけで、私にとっては鉄道を使う意外に選択肢はないでしょう!ということで都市間特急「コリドー」(Corridor)に今から乗車します。
「コリドー」の乗客はユニオン駅のVIA鉄道のりば地下コンコースの待合所に集合します。のりばは複数あるので自分の乗る列車の号数を確認してそこに集まります。待合所には立て看板が立っています。オタワ行の「コリドー」48号なのです。途中の停車駅も書いてありますね。出発の十数分前になったら改札が始まります。切符はありません。列車はインターネット予約したんですが、そのときにメールで乗車票が送られてくるので、それを印刷して持参します。飛行機のEチケットと同じことです。でも、自宅には印刷機がなかったので、わざわざ大学の生協まで行って乗車票のPDFの入ったUSBメモリーを複合機に差して印刷してくるっていう手間のかかることをすることに・・・。手間をかけて印刷したEチケットを駅員に見せて、プラットホームへの階段を登ります。
ホームに登ると、既に列車が扉を開けて乗客を待ち構えていました。乗客は客車の中へ吸い込まれていきますが、私はそれを振り切って列車の先頭、機関車の方へ。「コリドー」48号の牽引機は、GE P42DC形906号機です。前も紹介しましたが、アムトラックの主力機関車と同型機です。ルネサンス塗装がおしゃれなんですよ。機関車1機とLRC客車3台の4両編成の小柄な列車です。トロントを18時40分に出発し、終点のオタワに着くのは23時16分です。実に4時間半の乗車です。単一の列車にこの時間乗ることもそうそう無いです。ちょっとお尻の肉によくなさそう。
アムトラック機と外観はほぼ同じです。寒冷地用の前照灯が1つ追加されているのが一番わかり易いでしょうかね(ナンバープレートの下)。前面は走行中に撥ねた羽虫だらけで、汚らしいことに・・・。それだけ高速走行するということなんでしょうが。
GOトレインの列車も見えました。MPI MP40PH-3C形641号機(旧塗装)です。
乗るのはこのLRC客車3345号。これも前に紹介しましたが、元は振り子式車両で、そのため車体が低重心で屋根への絞り込みが大きいです。1等車と2等車があり、乗るのは2等車です。
2等車の車内はこんな感じです。2+2列の回転式座席です。コンセントとフリーWi-Fiが装備されていて、快適にPCやスマホを操作できます。シートピッチは日本の特急車両と比べてもそんな違いはなかったかな。
別の車両の様子。荷物棚は飛行機みたいな蓋があるやつ。振り子車両だから揺れ落ちる可能性を考慮したのかな。
便所の写真も撮っていました。せっかくなので載せておきます・・・。
列車は定刻で出発しました。都市部のごちゃごちゃした配線の区間ではのろのろでしたが、郊外へ入ると速度を上げていきました。120km/hはゆうに出ていて、それ以上で走っているでしょうという印象でした。なお最高速度は160km/hなんだそうな。VIAの列車はCNやCPといった貨物鉄道会社の線路を間借りして走っているので、線路の性能は借りる鉄道会社に委ねられるわけです。貨物列車用の線路だとやっぱり頑丈なのか、結構飛ばすものです。
2つ目の停車駅、オシャワ (Oshawa) に到着。GOトレインも停車します。さながら各駅停車と特急の接続駅です。
列車の乗車時間が夕食時とダブっているため、車内で夕飯を食べます。車内販売があるので、そこからトルティーヤとコークを頼みました。
トルティーヤの中身。意外と量が多くて満足感がありました。味も合格点です。ちゃんとした食事が摂れるのは嬉しいところです。
カナダの平原をずうっと走り続けます。
たまに貨物列車ともすれ違います。すでに20時を回っていますが、まだ日没前です。
同日23時34分オンタリオ州オタワ VIA鉄道オタワ駅長時間乗車に耐え、\(^o^)/・・・もといオタワ駅に着きました。列車は若干遅れました。そうはいってもVIAの主力列車に乗ることができたのは良い体験でした。
オタワ駅はやけに現代的です。今のオタワ駅は1966年に開業した、他都市の主要駅と比べれば新しい駅です。駅舎はたぶんそれよりも後に建て替えられているでしょうが。というのも今のオタワ駅は、その都市に他の場所から移転してきたのです。旧オタワ駅(オタワ・ユニオン駅)はダウンタウン中心部にありました。それを中心部から4km南東に移転しました。
中心部から郊外へ移転させるのは、鉄道の利点である市内中心部へ直接乗り入れるという点を殺すことになるわけですが、1960年代は旅客鉄道が斜陽化していました。鉄道の競争力を削ぐよりも、空いた線路と駅の用地をダウンタウンの再開発に使う利点のほうがあったという行政の判断でしょうか。
宿泊場所はオタワのダウンタウンにありますので、中心部まで路線バスで移動します。早速、駅移転のデメリットを享受することになるわけです。オタワの路線バスを運行するOCトランスポの#96系統カナタ・テリー・フォックス (Kanata Terry Fox) に乗ります。ちなみに2019年にはオタワ駅までライトレールが建設されたみたいなので、幾分か移動の難易度は下がったかもしれません。
今日から2泊するホテル、正確にはホステルの前に着きました。オタワでもホステル生活よ。変わったホステルでして、話のネタになるかと思いまして。
これは翌朝撮影した写真ですが、ここのホステルは昔使われていた監獄をホステルに改修した建物です。寝床も独房になっていて、部屋はベッドで寝るだけしかできない窮屈な空間です。監獄ホステルの中身については、またそのうち書きます。部屋にたどり着いたときにはすでに0時を回っていたので、今日はもう独房の中で寝ることにしましょう・・・。
というところで今日はここまで。
その39へ→
VIA Rail (MBI Railroad Color History)
Greenlaw, Christopher C. N.Voyageur Press トルコ行進曲 - オワタ\(^o^)/
オワタPKarenT 奈良監獄から脱獄せよ
和泉 桂幻冬舎