ビクトリアにはカナダ海軍RCNの基地があります。正確には(狭い地域を指す)ビクトリアの隣にあるエスクイモルトにあって、エスクイモルト基地CFB Esquimaltと呼ばれています。私はエスクイモルト鎮守府と勝手に呼んでいます。
基地内にはエスクイモルト基地海軍・軍事博物館CFB Esquimalt Naval & Military Museumがあります。10月にこの辺りを探索していた時からそれの存在は察知していましたが、 開館時間が平日の10:00~15:30とビミョーに入りづらいんです。
でまあ、今回ようやく暇を見つけることが出来たので行ってみた次第です。
基地のゲートから入りますが、事前申込みは不要です。ただし身元確認はされるので、パスポート等身分を証明できるものを持参していきましょう。外国の軍事基地を歩くというのはちょっと緊張するね。
ゲートから5分くらい歩いたところにあるのが博物館の本館です。建物は使われなくなったものの再活用だと思います。
中に入っても受付係がいなかったんで、入館料は入口の脇にあった募金箱へ投入しておきました。
海軍士官の優雅な会食といったところかな。奥には提督っぽい人の写真が。
対潜装備である爆雷投射機depth charge。爆雷はクレーンを使って投射機に乗せるのだ。
これを使ってドイツ潜水艦隊のUボートを撃退していたんだそうです。撃沈記録もあるようだ。
別角度から。
探照灯。随分と年季を感じさせます。
ガンルームかな。
カナダ版艦隊コレクション。元ネタは横須賀の三笠。
駆逐艦「アサバスカン」HMCS Athabaskan。1943年就役、1944年戦没。イギリス海軍のトライバル級をベースにした排水量1850トンの駆逐艦です。
武装は12cm連装砲*4、4連装魚雷発射管*1、機関砲、爆雷投射機など。ステータスを火力に振ったのか。駆逐艦なのに雷装低すぎんよ(駆並感)
「アサバスカン」はカナダ海軍のトライバル級では唯一戦没した艦ですが、艦名はイロクォイ級ミサイル駆逐艦に受け継がれています。
ちなみに同型艦の「ハイダ」がオンタリオ州で記念艦として保存されているようです。羨ましい・・・。
軽巡洋艦「ウガンダ」HMCS Uganda。1943年就役、1958年退役。イギリス海軍のセイロン級軽巡洋艦のお古です。カナダ海軍とイギリス海軍は繋がりが深いのでイギリス海軍で使われなくなった艦を譲りうけることがよくあったようです。
武装は15.2cm三連装砲*4、三連装魚雷発射管*2、ポンポン砲*2など。なかなか頼もしい火力ですね。
ちなみに日本軍とも戦火を交えたことのある因縁ある相手。最期は日本で解体されたそうな。
航空母艦「マグニフィセント」HCMS Magnificent。1948年就役、1956年退役。イギリス海軍マジェスティック級空母を借りたもの。
艦載機は37機、速度は25ノット。えっちょっと遅すぎない?
カナダお前空母持ってたことがあったのかよ・・・。これは知らなかった。びっくり。
別の空母の模型には艦載機が乗っています。
シーグラディエーターとかヘルキャットとかファイアフライとか連合軍の機体ばかりです。
Mk.43短魚雷。戦後の対潜用誘導魚雷ですね。
航空機のパイロットスーツ。なんかこう、怪獣映画に出てきそうな。
こちらは潜水艦コーナー。作戦指揮所ですかね。
給仕部屋。上段ベッドは寝心地が悲惨だなあ。
とまあ、こんな感じでした。上に載せた以外にも色々ありますがこまごました物が多い資料館的な施設です。記念艦のようなすごくデカいものが展示してあるとかそういうのはないです。
ビクトリアへ観光に来たら是非行くべきだ!というほどではないですかねえ。
帰る途中になんか見かけたので(本当は行きでも見たんですが)、見て行きます。対潜迫撃砲「リンボー」Anti-submarine motor "Limbo"です。
戦後に開発された爆雷投射機の発展型みたいなやつです。射程はだいたい1km。随分と遠くに飛ばせるんですね。
裏側には弾頭が。
他にも、停泊中の艦艇や乾ドックなんかが見えましたが、軍事施設なので撮影は止めにしておきました、はい。
ダウンタウンに戻ってきました。少しバスを撮影しておきます。
LFS Suburbanの99系統Shawnigan Lake。66系統Duncan行きと同じ長距離系統の路線バスです。Suburbanは前にも撮りましたが99系統はこれが初めてですね。
そしてPointer2の25A系統Maple Wood。充当されている車両が、ビクトリアでは今のところ唯一の新塗装のPointer2(9091)なのです。ウィスラーから転属してきたみたいです。
ダウンタウンに戻るバスを待っている時に、偶然すれ違うのを見たので待ち伏せしていました。見かけたことは度々あったのですが、ようやく撮影にこぎつけられました。
あとは、屋根カバーの付いたLFS(9434)とも遭遇しました。これもビクトリアでは1台だけのはずです。
以上、2015年最初のネタでした。