次の展示飛行は「ヤク・デュオ」というところです。
使用機体はヤコブレフYak-55とYak-18Tです。どちらも旧ソ連時代のヤコブレフ設計局(通称ヤク)で開発された機体です。パイロットは親子なんだとか。
ヤクの赤い方がYak-55M (N30DA)。1981年に初飛行したエアロバティック用の機体です。胴体から脚に至るまで細いのが目を引きます。当初は構造的欠陥もありましたが後に克服し、現在では曲技飛行選手権で優勝するパイロット達も使用する機体として親しまれています。
ヤコブレフは独ソ戦時にはソ連戦闘機の代名詞的存在でしたが、戦後は政治的なアレコレで軍用機の仕事を干されてしまいました(逆に今までパッとしなかったミグ設計局が戦後急に躍進したのも政治的アレコレが理由ですぞ)。それでも旅客機やスポーツ機などに活路を見出し、それもあってか現在も存続しているメーカーです。
ヤクの白い方ことYak-18T (N416RG)。1946年に初飛行した練習機です。東側を代表するタンデム複座練習機なのです。多分みんなもう忘れている午前中に見た中国のCJ-6もYak-18が原型になっています。
ただし!最終生産型であるところのこのT型はもはや別機種と言えるほどの設計変更を加えられています。まず定員からしてタンデム2名→並列2列の4名に倍増していまして・・・。「お前そんなに設計変えてるんだったらもう型式変えろよ選手権」があったら優勝候補だと思います。ちな初飛行は1967年。
会場右手へ向けてタキシングしていって、その後離陸・・・。
ヤク・デュオの見どころはキレッキレに攻めたエアロバティックでしょうか。
まずは両機が地上スレスレの高度で交差!ちょっと未来予測が外れて被写体が左にずれた写真ですが・・・。
両機の間はほぼ機体1機分の間隔しか無いんじゃないでしょうか?阿吽の呼吸というやつですかね。いきなりすごいものを見せてもらいました。
Yak-55が真上へ向けて上昇しますがやがて運動エネルギーを失って失速。ちょうど今宙に浮いているような感じです。
落下し始めの瞬間。逆さまになりながら落ちていこうとしています。
次の瞬間、機首が下向きになったのを見計らって再加速。体勢を立て直しました。
コークスクリューと似ている機動。月並みですがよく目を回しませんね。鍛えられているんでしょう。
2機並んでの宙返り。これも中々互いの距離が近いですねぇ。
互いに背中を合わせながらの飛行。
互いの距離が近いこともあって撮影もしやすかったですね。
いいカットです。
これで以上です。
2機ならではの飛行がかっこよかったですかね。連続的な動きの機動が多かったので写真も多めになってしまいました。
[27 July 2013 Bud/Ross Granley Yak Duo Airshow Boundary Bay]
動画も貼っておきます。
今日はここまで。
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