2016年3月6日(日)16時42分
カリフォルニア州オンタリオ オンタリオ駅
マーチフィールド航空博物館を撤退後、レンタカーを走らせてロサンゼルス方面へ戻ります。途中のオンタリオというところにあるオンタリオ駅に寄り道します。
ここはアムトラックの駅で、ちょうどロサンゼルス発ニューオーリンズ行の大陸横断列車「サンセットリミテッド」号が運転される日(週3日しか運転しないのだ)だったのでちょっと見ていくことにしました。
「サンセットリミテッド」はサザンパシフィック鉄道が1984年から運行を始めためちゃくちゃ昔からある列車です。今は御存知アムトラックにより運転されています。
アムトラックの大陸横断列車が大陸横断を謳いながらアメリカ西海岸とアメリカ中部の都市シカゴを結ぶものばかりで片手落ち感のあるものばかりだったのに対してサンセットリミテッドは西海岸のロサンゼルスからフロリダ州オーランドまで運行されていて、まさに大陸の端から端までを結ぶ列車でありました。ただし今は途中のニューオーリンズ止まりになってしまい、やはり片手落ち感が・・・。
オンタリオ駅は始発のロサンゼルスユニオン駅を出てから最初に停車する駅。停まるのはアムトラックの列車だけで、ロサンゼルスの通勤鉄道メトロリンクはここを通りません。
ですが駅のホームには乗車待ちの客がそこそこ列車を待っています。数割かは見送りなんでしょうけどね。
ちなみにアムトラックに精通している読者諸氏ならばお気づきかと思いますが、サンセットリミテッドのユニオン駅出発は22時ちょうどです。でも現実にはまだ17時にもなっていないのに・・・。
というのも当時この列車の走るユニオンパシフィック鉄道の線路で大きな保線工事がありまして、その影響でサンセットリミテッドは列車の出発時刻を大幅に繰り上げたのでした。UPの線路を借りて運行しているという立場上、UPの都合に合わせないとならないんですねー・・・。
実は今回の旅行を始めに計画していた時、このサンセットリミテッドに乗車する予定でした。夜の10時にロサンゼルスを出発して、翌朝アリゾナ州ツーソンに朝の8時に着きます。そして次の対決地ピマへそのまま出向くという計画でした。
アムトラックの大陸横断列車にも乗れて出発と到着の時間も絶妙で、ホントにもう完璧だと思っていたんですがこの保線工事で全部パーになりました。下車駅のツーソンに着くのは夜中の2時で、アリゾナの田舎町に深夜2時に放り出されるのはキツイものでして、泣く泣くアムトラック乗車は諦めることになったのです。ちなみに乗ろうと思っていたのはコーチクラスでした。一晩しか乗らないしね。
なのでせめて列車だけでも拝んでおこうというそういうことだったんですねー。
来ました。列車番号は栄光の#2。反対のロサンゼルス行が#1です。
なお普通に10分くらい遅れてきやがりました。まだ2駅目なんだけど。
でもやっぱかっこいいわ。
牽引機はおなじみのP42DC #83+#195の重連です。
なおプラットホームから普通にオーバーランして停まりました。おっとこれは誤算・・・。
ついでに停車中にUPの貨物列車がすれ違っていきましたがP42が邪魔で撮れませんでした。南無。
客車は普通のスーパーライナーなのですが、特筆すべきは荷物車で、これは2014年から製造されているビューライナーII#61062でした。
ビューライナーはアムトラックの製造する1階建て客車で、主にシカゴ以東の長距離路線に使用されます。ただし荷物車だけは西部の大陸横断列車にも連結されます。これは長年活躍を続けてきたヘリテージ客車をいよいよ一掃するためとかなんとか。
アムトラックはその設立経緯から設立当初は各鉄道会社から引き継いだ雑多な客車で運行していました。次第に客車はスーパーライナーやアムフリートなど自社で新造したものに置き換えられていきましたが、荷物車だけは近年まで雑多な旧型車が使われてきました。
それが今回のアムフリートIIの製造でついに引導が渡されることになると思われます。
なおビューライナーIIの荷物車の帯は現行のフェーズV塗装ではなくフェーズIII塗装の復刻になっています。毎日がリバイバル運転。理由はよく知りませんが旅客車との識別のためといったところでしょうか?
なお裾の細い赤帯は当時のフェーズIIIには無くフェーズVの塗装の流れを汲むもので、完全な復刻塗装ではないことに注目です。どうでもいいんだけどさ。
扉が1箇所しかない上にみんな寝台車に乗るし荷物はスーツケースばっかで重いしで、乗車には結構時間がかかっていました。これじゃこの先も遅れが拡大しそうだな・・・。
そして10分くらい停車した後17時10分にオンタリオ駅を出発。
ああ、乗りたかったなぁ・・・。
ちなみにオンタリオ駅にはこんな建物が。昔使っていた駅舎のようにも見えるし、ただの保線小屋にも見えるし。謎いです。
この後はロサンゼルス空港まで戻って空港近くでレンタカー屋でヤリス君を返却しました。走行距離は269mile、つまり432kmです。あら、結構走ったのね・・・。本当にそんなに走ったかなぁという気がしますがメーターがそうなんでそうなんでしょう。
返却後は送迎バスで空港の出発ゲートへ。
2016年3月6日(日)20時44分
カリフォルニア州ロサンゼルス国際空港 国内線出発ロビー
空港に着いたら次なる戦地へ向かうため飛行機で高跳びします。今も書きましたが、向かうのはアリゾナ州ツーソンです。列車で行くのは断念したので飛行機です。
レンタカー返却から飛行機の出発まではだいぶ余裕があったのでとりあえず腹ごなし。今日も昼飯を食べていないんですよ・・・。
安めのレストランを物色しているととんこつラーメンの文字が飛び込んできたのでちょっと高かったけどそれにしました。
味はまあ、アメリカ的ラーメンだなという感じでした。下の上。
出発ロビーで待ちます。1時間位待った希ガス。割と退屈でした。
そして搭乗。乗るのは21時55分発デルタ航空DL4743便ツーソン行き。ロサンゼルス~ツーソンは割と頻繁に運行されているんですが、これより前の便は値段が高いので遅い便にして節約したのです。
機材はCRJでした。背の低いCRJでボーディングブリッジ使うのはちと苦しいのではないか?
飛行時間は1時間くらい。ツーソン到着は0時31分でした。はい、時差を越えるので時計上では2時間掛かったことになります。
余談ですが、レンタカーでアリゾナまで走り通すという考えも一瞬浮かびました。が、25歳未満の運転士には強制的に20~30ドル/日の追加料金が課せられるのですぐに却下しました。旅行の全行程をレンタカーで移動するとこの追加料金だけ見てもバカにならないのです。ただ若いってだけで金取られるのほんとバカバカしい・・・。
2016年3月7日(月)0時50分
アリゾナ州ツーソン ツーソン国際空港
ツーソン空港に着きました。これにてワシントン州、カリフォルニア州に続き3番目の州に足を踏み入れたことになります。
深夜の空港なんで店は全部閉まっているし人通りも無いです。見るものもないのでそそくさと外へ出ます。入り口にはサボテンが生えてたりして、砂漠度が増した感じ。
ここからはホテルへ直行するんですが、どうにか歩いていけるところに宿をとったので徒歩で行きました。周りは真っ暗でちょっと怖かったですけどね・・・。
コンフォートスイーツというホテルで一泊。値段の割に結構いいお部屋。
なぜベッドが2つあるかというと、みんな覚えていると思いますがZBSが任意同行するはずだったからです。
というわけで北米project 4 第一部飛行機だらけのロサンゼルス編はこれにて終劇。次回からは第二部アリゾナの大砂嵐編が始まります。
お楽しみに。
その64へ→