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北米project 4 ~Is the order a warbird? その74【2016/03/04~10】

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2016年3月7日(月)13時0分
アリゾナ州ツーソン ピマ航空宇宙博物館屋外
北米P4最大の関門、ピマ航空宇宙博物館の屋外展示がついに眼前に現れやがりました。正確な数はこれから原稿を書きながら数えるけど、ゆうに100機は超えるだろって数はいると思います。ちょっと前にも書きましたけど本館や別館の展示も含めると、まともに見ようと思ったら1日だけではとても足りず、2日間の長期戦は必要でしょう。
私の場合は残り時間90分程度で、もはや時間が足りないのは必至。まともに見るのはまず無理で、通路を歩きながら写真を撮ってくだけが限界でした。これは完全に見学時間を見誤りました。ボーンヤードツアーがなければもう90分は時間を取れたのであるいはって感じですが、ボーンヤードを切る選択肢もなかったんで・・・。
なのでここは再履修したいんですよ、ええ。



上のパノラマ写真は本館から出てすぐの景色ですが、他の遠景写真もどうぞ。









なんとなくやべぇな、ってのが伝わればいいですけど。
ろくに遠景を撮る余裕もありませんでしたね。もう時間との戦いなのよ。
こんな数なんで原稿の方もちゃちゃっと進めてきますよ。



マクドネル・ダグラスF/A-18Aホーネット(2日ぶり2機目・314機目)
アメリカ海軍の戦闘攻撃機ですね。海軍の曲技飛行隊ブルーエンジェルス6番機の塗装をしています。最近収蔵されたばかりなのか、機体にまだつやがありますね。

なお、屋外展示機は保護のためか風防にビニールが貼られています。なので風防の内側は見れないのですが、そんなよっこいせと覗き込めるものでもないですし、あんまり問題にはならないかと。



ダグラスA4D-2スカイホーク(40分ぶり6機目・315機目)
A-4ですが、A4Dというのは1967年のアメリカ軍軍用機の型番の命名規則統一前に海軍が使っていた型番です。
2型は命名規則統一後はA-4Bと呼ばれとった型式です。初期の量産型で、1型(A型)に空中給油用のプローブを追加したもの。まだ兵装ステーションは胴体と左右主翼に各1箇所ずつの3箇所しかなく、レーダーも搭載していないので昼間しか運用できないものでした。



マクドネル・ダグラスF-4CファントムII(3時間ぶり5機目・316機目)
ファントムおじいちゃん。
C型は空軍向けの最初の量産型でしたかね。C型とE型はもう見飽きたぞ。



マクドネル・ダグラスF-15Aイーグル(1日ぶり3機目・317機目)
EM理論を取り入れた強い戦闘機。
写真に写り込んでる人と比べると改めてでかい戦闘機だなと。脚がやけに長いのも特徴で、背の低い人だったら機首の下を潜れてしまいます。写り込んでるおばちゃんは今まさに潜ろうとしているし、その先にいるおっちゃんは潜って向こうに行きました。

ファルコンとかラプターとか、猛禽類を戦闘機の愛称に取り入れたのもイーグルからで(ホークみたいな例もありますよ、そりゃ)、F-15で空軍の戦闘機は生まれ変わるんや!っていう意気込みがあったのかもしれません。
ちなみに一番訳わからん愛称はF-101のブードゥーで、あれって宗教というか信仰というか呪術というか・・・まあそんな感じのものです。それ戦闘機の名前にする?



リパブリックF-105Gサンダーチーフ(1日ぶり3機目・318機目)
いた!ワイルドウィーゼルだー!今回の旅行で会えるか気になってましたが、いましたね。

F-105の任務の中でも知られたものが、ワイルドウィーゼルという敵の地対空ミサイル陣地とその射撃管制をするレーダー陣地を破壊する任務用のG型という機体です。
ベトナム戦争時に行われた任務で、当時大きな脅威であった北ベトナムの地対空ミサイルへの対抗策のひとつです。
ミサイル陣地を破壊するために、ワイルドウィーゼル機自らが囮になって陣地の防空網の注意を向けさせてミサイルを撃たせます。するとミサイルの発射地点とレーダーの発信源を特定でき、それを共有した僚機が陣地を破壊するというもの。
囮になるため自機が撃墜される可能性のある非常に過酷な任務なのです。なのでワイルドウィーゼルの隊員は志願制だったとかで。

ワイルドウィーゼル機は何種類かいて、F-105Gは3代目。初代はF-100で、2代目がEF-105Fでした。その後もF-4が4代目と5代目を務め、今はF-16が6代目を担っています。



G型は新造されておらず、全て既存機からの改造機です。原型になったのは複座練習型のF-105Fです。ひとりは操縦、もうひとりはレーダー士として任務を分担していたんでしょう。
なお2代目ワイルドウィーゼルのEF-105FもF型からの改造です。EF-105Fから改造されたG型もいるだとかで。



通常の戦闘爆撃型のD型には無いフェアリング。地対空ミサイルを躱すためのレーダー妨害装置だと思われ。
こうした追加装備を搭載できる余裕があるのがF-105の強みです。



尾翼に輝くWWの文字。Wild Weaselの頭文字です。



セスナO-2Aスカイマスター(1日ぶり3機目・319機目)
胴体前後にエンジンとプロペラが付いている変わった飛行機。昨日も見ましたね。



ノースアメリカンOV-10Dブロンコ(1964年・320機目)
アメリカ海兵隊と空軍向けの前線統制任務や地上制圧任務用に開発されたもの。暴徒鎮圧用のCOIN機としても価値があり、東南アジア向けの輸出機ではこの使われ方をされてた模様。
D型はエンジン強化と夜間作戦能力を付与した海兵隊向けの機体。レーダーを追加しているんで鼻が長くなっているのだ。

ちなみにブロンコというのは放牧されている仔馬のこと。アメリカでしか使わない言葉ですかね。あとは野生化したマスタングって意味もあるようですが、マスタング自体が野生化した馬でしょうがって感じで、こっちの意味はちょっとアレ。



リパブリックF-105Dサンダーチーフ(1分ぶり4機目・321機目)
まーたF-105か、というところですが、これはF-105中最も多く生産された爆撃型のD型です。
これはベトナム戦争時に前線であるベトナムの隣国タイの基地に配備されていた機体だそうな。アメリカ軍、「俺たち友達だよな!」とか言いながらタイにある空軍基地をカツアゲ間借りしていたのです。

前にも書きましたが、F-105は総生産数833機の内半数近い385機が作戦中に喪失している凄惨な数字を出しています。作戦以外のトラブルで失われた51機も入れると半数以上が失われていることになります。
なので、ベトナムから帰還してきたF-105というのは貴重なのですよ。



マクドネル・ダグラスYF-4JファントムII(3分ぶり6機目・322機目)
C型とE型はもう飽きたと言ったら速攻で違うサブタイプが来たゾ。
J型は海軍の量産型であるB型にレーダーの改良を加えたもので、パルス・ドップラー・レーダーのAWG-10を採用しました。これで水平線よりも下方にいる目標も探知できるようになったそうな。これにより対地攻撃能力が上がったぞ。
他に離陸距離の短縮と着陸速度の低下のための空力特性の改良、エンジン強化も施されました。

これはYナンバーであることから、J型の試作機です。YF-4Jは3機造られて、これはそのうちの1機です。



ヴォートDF-8Fクルセイダー(2日ぶり2機目・323機目)
アメリカ海軍の制空戦闘機ですな。Dナンバーが付いているこれは標的用ドローンを操縦する管制機です。F-8は単座機なので、機体とドローンの操縦を一人でこなしてたのか気になるところです。

ちなみに機体のそばに刺さっている説明板と機体側面にはDF-8Aと書かれていました。一方でホームページの解説ではDF-8Fでした。どっちやねんという感じですけど。
A型とF型では操縦するものが違っていて、A型は潜水艦から発射された巡航ミサイルを操縦するんだそうな。



グラマンTAF-9Jクーガー(3時間ぶり3機目・324機目)
アメリカ海軍の艦上戦闘機F-9(旧名F9F)の練習機・・・というには少し複雑な経緯を持ってます。
F-9Jを戦闘爆撃機として使えるよう改良したもので、空軍のF-86Hにも採用された低高度爆撃装置(LABS)を搭載しました。型番もAF-9J(旧名F9F-8B)に変わりました。なおLABSを搭載している関係で、💀核爆弾💀で爆撃することも出来るです・・・。

余剰となった機体の一部はこれのように練習機に転職して、名前もTAF-9Jに変わりました。単座の練習機というのもよく分かりませぬが。



グラマンTF-9Jクーガー(10秒ぶり4機目・325機目)
こっちは純粋なクーガーの複座練習型です。二人乗りというところから、クーガー(Cougar)をもじってトゥーガー(Twogar)という渾名も付いてました。シャレが利いていて好き。

今日はここまで。


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