2017年7月29日。
静岡県は御前崎港に練習帆船「海王丸」が練習航海の途上で寄港して、その一環として帆を張る訓練「セイルドリル」を披露してくれるのだそうな(ドリルとは計算ドリルとか漢字ドリルとかのドリルだ)ということを聞きつけたので行ってみることにしました。
セイルドリルは昼から始まるので、午前中は他のところをぶらつきます。とりあず浜岡原子力発電所の広報施設「浜岡原子力館」を見てみることに。まだ小さかった頃に一度来たことあったと思います。というか御前崎に行くのもずいぶんと久しぶりですよ。
館内の展示はかなり平易化と単純化がされていて、思ってたよりも物足りなかったかな・・・。というわけなんで、ここの話はバッサリと切ります。
次は御前崎市観光物産会館へ。駐車場には船がモニュメント的に置かれています。
御前崎丸という名前ですが、そんな名前本当にあるの?と思ってよく見てみたらやっぱりテキトーで、本当は漁業取締船「天龍丸」でした。漁業取締は都道府県と水産庁の2つの管轄があるんですけど、これはどっちでしょうね?静岡県ですかね?
船の諸元はやたら詳しく解説されていて、船体はFRP製、エンジンはドイツMTU製8V331型V8ディーゼルエンジン2発、最高速度27ノットなどなど・・・。
目当ては「御前崎 海の模型コンテスト」という企画の展示でした。海に関わる模型ならなんでもOKという企画なのです。2019年も開催しますが、応募はすでに締め切られてしまいました。また来年。
写真のこの富嶽三十六景の模型が今年の優勝作品です。なるほどぉ~。
会館の隣りにあるなぶら市場で昼飯を食べたら、セイルドリル会場へ向かいます。
岸壁には海王丸が停泊していました。見るのは初めてでございます。
綱がいくつにも交差していて美しいです。
後ろから。帆船は後ろから見ても様になるね。
そしてセイルドリル開始。
甲板に実習生が集合し、さらに初めに取り掛かる班はすでにマストに向けてシュラウドを登り始めています。これ、梯子の役割かと思ったらそれはついでで、本来はマストを支えるためのものなんですね、しらなんだ。
どんどんマストに取り付いていって、そこからヤード(横棒)へ散っていきます。この時訓練生の足は1本の綱にだけ乗っかっています。命綱はありますし、体はヤードに委ねているんでしょうけど、ただ立ってるだけじゃなくてヤードに巻かれている帆を縛っている綱を解く作業をするんですから、おっかないことで。
船首から突き出ている衝角みたいなやつはバウスプリットといいます。そこでもせっせと作業しています。
帆がヤードから外されて垂れてきました。一旦この状態で仮置きします。
もっと一気にバサッと展開されるものだと思ってましたが(アニメだとそんな作画が多いような気がしたんでその印象を持ってました)、実際はゆっくりじわじわと広がっていくのですね。
帆を広げるにも順番があるようで、最初に下から2段目の帆を広げていきました。
途中トイレ行ったり動画撮影したりで端折りましたが、このくらいまで展開されていました。
およそ70分後。帆の展開が完了しました。思ってたより時間が掛かる作業でした。
しかし美しいですね、海王丸。帆船いいなぁ、ロマンある。
タグボートの宝永丸。
正面寄りから。背が高くて迫力ある。
帆は汚れて少し灰色がかってますが、使い慣れた味があって好きです。
後ろから見るとあんまりかっこよくないんですね・・・。帆の向きが大事なのか。
この後は帆の収納の実演もありますが、それは見ずに撤収しました。たぶん展開よりも収納の方が時間かかるはずで、収納の仕方も興味があったんですけどね。
メインイベントは終わりですが、もうちょっとだけ続きます。
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