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Channel: 黒鉄重工
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北米project 5 ~How do you like Canada? その7【2016/6/15~22】

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カナダ軍用機歴史博物館の続きです。今回はカナディアCT-114チューターです。1961年に初飛行したカナディアが開発した複座練習機です。つまりカナダ産の機体です。カナディアが自社開発した機体で、従来使用されてきたハーバード(T-6テキサン)とチップマンク(DHC-1)を置き換えるためカナダ空軍が導入しました。カナダ空軍機は2000年に退役しましたが、初飛行から60年経った2021年でも同軍の曲技飛行隊「スノーバーズ」で運用が続けられている長寿機でもあります。スノーバーズで運用されていることもあり保存機はそこそこあります。ただしスノーバーズ仕様のトリコロールカラーで保存されていることが多いです。ですが当地に展示されているCT-114はカナダ空軍の制式カラーで比較的貴重な形態です。

CT-114は低翼配置の直線翼に単発のJ85ターボジェットエンジンを配置した機体です。形状はなんとなくセスナT-37に似ています。T-37は1954年初飛行なので、カナディアがそれをパクったと思われても仕方ないことかな。本当のところは知りませんけど。

特に工夫らしい工夫は見られない空気取り入れ口ですが、亜音速の練習機ならこれで十分ということでしょう。

主翼です。前照灯の跡?なお輸出を考慮してのことか軽攻撃機型の開発もされていて、マレーシア空軍に20機輸出されています。武装する際は主翼下にロケットランチャーなんかを吊り下げたんだそうな。




CT-114の操縦席はこの手のジェット練習機では珍しい左右配置(サイドバイサイド)です。初等~中等練習機だから?この座席配置がますますT-37に似てくる大きな要因でしょう。

機首です。先端には前照灯があります。機首側面に付けられている薄く細長い板が何なのか気になるところですがよくわからん。整流板?

座席はこんなかんじ。

翼端が蛍光色で塗られているのは、もし墜落した時に周りから発見されやすいように、だそうな。

この個体(#114038)は1964年製でムースジョー空軍基地の第15航空団に配備されました。1980年代まで飛行訓練に使用されて、90年代以降は基地で保管されていたそうな。この博物館に来たのは2005年のこと。
CT-114は基本的に2000年までに全機退役しましたが、例のスノーバーズの機体だけは継続使用されています。スノーバーズに適した代替機が見つからないためです。カナダの意地というかプライドというか、スノーバーズの使用機体は国産機にしておきたいところなのかもしれません。ただ代替機は見つからないまま20年が過ぎています。期待寿命はもう限界だと思いますが、それでもまだ機体の延命工事がされるんだそうで、最大で2030年代まで使えるようにするみたいです。マジかよ。2030年まで使うとなると初飛行から70年飛び続けていることになるので、もはや動態保存事業みたいになります。一方で、2030年代を目処に代替機を導入する話も上がっているそうです。今度こそ更新できるかなぁ?




熱気が出てくるから気をつけろの注意書きとその穴。なんの空気が出てくるのかよくわからず。

垂直尾翼。尾翼はT字型ですな。

水平尾翼。

CT-114は以上です。
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