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Channel: 黒鉄重工
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東海project 2 ~with Noritetsu☆Tabi Kippu. その7【2018/6/9~10】

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2018年6月10日。滋賀県東近江市の旅館「はざま」で迎えた日曜日の朝です。食堂で朝ごはんを食べます。一般的でいかにもな朝食でした。こういうのがいいんだ。

旅館を後にして近江鉄道の駅へ向かいます。

昨夜歩いてきた道とは別方向を歩きます。八日市駅へは歩いていないのです。この道路は昔から形を変えず残っているんだろうなという趣き。

滋賀県名物の飛び出し坊や。かわいそうなことに両腕をはねられていました・・・。身代わりになってくれたんだろうか。

近江鉄道の踏切を渡るときに線路を見てみると駅が見えました。ひとまずはあそこが目的地です。緑化軌道化が進んでますな。


ここも良い生活道路だ。飛び出し坊やがいるので一発でここが滋賀県と分かりますね。


はい、着きました。近江鉄道八日市線の「新八日市駅」です。駅前は意外と広いのね。家屋もあるし。

新八日市駅は、昨日降りた八日市駅から600mほどしか離れていない位置にある駅です。主要駅八日市駅のすぐ隣にありますが、あんまり賑わってはいないようです。新八日市駅と言ったら何と言ってもこの駅舎です。木造2階建ての堂々とした姿!この駅舎は1912(明治45)年設立の「湖南鉄道」の本社機能を有していたので、このような大きい建物となっております。今は近江鉄道八日市線(万葉あかね線)になっているこの路線は歴史を辿ると湖南鉄道が1913(大正2)年に新八幡駅(現・近江八幡駅)からここまで開業させた路線でした。当時は八日市口駅という名前で(1919年に現駅名に改称)、ここと八日市駅の線路は今のように繋がっていませんでした。(後に開通した飛行場駅については割愛)湖南鉄道はなんやかんやあって1944(昭和19)年に近江鉄道に吸収されて路線も八日市線となりました。1946(昭和21)年には新八日市駅と八日市駅をつなぐ線路が開通して本線と一体化しました。

この駅舎は1922(大正11)年築です。訪問当時でも築96年、執筆している今はちょうど築100年です。建物は洋風というか、木造校舎の小さいやつみたいな雰囲気です。正面だけはうぐいす色に塗られているのが独特でおしゃれです。よくも残っているものだと感心しますが、どちらかというと半ば放置されているようにも見え、いつ解体が決定されても不思議じゃないと思いました。似たような築年数が極めて高い駅が同じ近江鉄道の日野駅にあります。これも築100年経った大変古い駅舎でしたが、地元の熱意でもって耐震補強と改修工事を行って現役でやっています。新八日市駅駅舎の行く末も恐らくは地元の意向次第で決まるでしょう。

広い駅前からも普通の途中駅じゃないというのが伺えるものです。

何かの商店だった建物かな?鉄道模型のストラクチャーのお手本になりそうな形です。

年季の入った駅名板。

室内も広いです。八日市の玄関口として賑わってた頃が想像されます。写真右に写っている駅周辺地図が貼ってある壁は、その壁の向こうに特等の待合室のような小部屋があります。うまい具合に板で覆われていてこの時は気づきませんでしたが・・・。

平日の朝夕だけですが駅員のいる時間があるので、改札窓口は今も使われています。駅員が立っているということは平日の朝夕はそこそこ利用者がいるということね。

改札口。いいぞ~(語彙力のなさ)

改札口からプラットホームの間にある数段の階段は戦前の駅舎の特徴的な構造のひとつです(無い駅ももちろんあるが)。これを見ると古い駅だな~と感じるわけです。ひし形に敷かれたタイルもこの時期特有というか、現代では見ない敷き方なんですよね。

別角度から。うむ、たまらんな。

ホームから改札口。

事務室。駅員が出入りする扉だけアルミ化されていますがそれ以外は当時物か?こちら側もうぐいす色で塗られているんですね。

良い腰掛けですな。

この脚のさりげない装飾が良いのだ。本社が直結している駅だったからか、今はくたびれていても当時は地元の顔のような駅だったのではないかと。

駅舎の妻面(?)はうぐいす色に塗られていなかったのかな?黄色いトタンの小屋は便所です。一応あるよ、という程度で、あんまり使いたいとは思わなかったかな・・・。

近江八幡行の列車が来たので、駅撮りで撮影します。元西武401系の820系です。昔は、103系に似た顔をした電車と思っていましたが、最近だとJR西日本岡山支社の115系の方が近いな、と考え直すようになりました。

駅舎と820系。

下りホームから見た駅舎。プラットホームを見るに、何度もホーム高さを嵩上げしたような形跡は見られないです。

駅の横に置いてあるワムハチを発見。だからどうしたというあれですが。ちなみにワムハチがいる辺りは昔は貨車の操車場だったそうな。駅舎と反対側にある近江八幡方面のホームも操車場が無くなった跡に建てられたものです。なので、駅舎はすごい立派だったけど旅客のプラットホームは1面1線しかなかったということに。貨物輸送主体だったんでしょうかねぇ。
というところで今日はここまで。

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木造駅舎の旅 (鉄道遺産シリーズ)
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