フィスプに到着したところで、こちらの列車に乗り換えます。これも機関車牽引の客車列車で、これは制御客車です。
乗り換えるのはマッターホルン・ゴッタルド鉄道(MGB)というスイス南部の私鉄です。
赤と白の車体に細いストライプという塗装は、姉妹提携を結んでいる富士急行の1000系電車が同じ塗装をしていることから、数あるスイスの鉄道の中でももっとも馴染み深い鉄道ではないでしょうか。
今まで乗ってきたスイス国鉄のレール軌間は1435mm(標準軌)でしたが、MGBの軌間はメーターゲージとも呼ばれる1000mmと、日本の狭軌(1067mm)に近いものです。
それではこれに乗って終点のツェルマットを目指します。
これから山々を登って行きます。
ラックレール登場!MGBは登山鉄道に分類されますが、その最急勾配はなんと125パーミル!
日本の最急勾配である大井川鐵道井川線の90パーミルを軽々と上回ります。スイスにはこんな鉄道がほかにもゴロゴロしているそうです。
MGBは急勾配区間のみラックレールを使用する粘着・ラック併用式なのですが、井川線のように機関車付け替えを行うことは無く、ラック区間の始点あたりで減速するだけであとはそのままスルーしていきます。
さらに速度も50km/hほど出していると思われ速いのです。
ちなみに列車の奥に見える赤いのが機関車で、山頂側に取り付けられています。井川線みたいに麓側に連結しないで大丈夫なのかなとか思うんですけどね。
ん、なんか日本っぽい写真だな。
途中駅で列車交換します。
MGBの主力機関車、HGe4/4?形電気機関車です。
急カーブなので列車の先頭が見えます。
急勾配・急カーブの連続です。
線路の脇を流れるマッターフィスパ川。今後も何回か出てきます。
再びラック区間に入ります。ラック区間に入る前には[A]の標識が立っているため、すぐにわかります。他にも減速だとかラックの噛み合わせで車体が揺れたりだとか。
そして入った途端始まるこの急勾配です。
地層が丸見えです。森林限界もだんだん近づいてきたようです。
なおこちらが客車車内。二等車に乗車しました。窓は大きくワイドビューな感じです。非冷房ですが涼しい気候なのでいらないですね。あと、スイスの鉄道はほとんどの場合一等車が連結されているようです。
謎の穴。湧水でも出ているのか、はたまた人工物か。
長さ、高さ、ドア配置がバラバラな客車たち。
大崩落!
雪!いよいよアルプスの山々が見えてきました。
アルプスが見えてくると終点ツェルマットまではもうすぐです。
その6へ→