レディスミスには前回紹介した3両の他にもう3両車両が保存というか放置されています。
前回載せた写真の中にもちらほら写っていましたが気付いた人はいたかな?
無蓋車。車番は落書きによって読めなくなっていました。
よって経歴をたどるのは不可能でしたが、恐らくカナダ太平洋鉄道所属だった貨車だったと思います。
荷台はこんな風に荒廃していました。修復するとしたら木の内張りの部分は総取り替えになるのかなあ。
今は亡きレディスミス鉄道博物館の名残が。
カナダ太平洋鉄道 403979号有蓋車
Canadian Pacific Railway #403979 Boxcar
木造の有蓋車ですね。うんちが落書きされてる・・・うんちの形は世界共通なのか?そもそもあれはうんちなのか?
カナダ太平洋鉄道 402819号雪かき車
Canadian Pacific Railway #402819 Spreader
1912年製。ジョルダン式の雪かき車で、当初はE&N Railの28号雪かき車だったようです。
雪かき車というとラッセル式かロータリー式しか知らないので、イマイチ構造がわからないです。ましてや草木に覆われようとしている現状では・・・。
あと、こいつの正体がわかりました。名前はHumdurgin。なんて読むんだ・・・?用途はずばり丸太下ろし車。
やはりシェイ式蒸気機関車の足回りを流用して1945年に造られた改造車で、ガソリンエンジンを搭載していた模様。
レディスミスの港の脇に敷かれた線路に丸太を載せた貨車を並べ、そこに平行する線路にHumdurginを配置し、自走しながらあのアームを使って次から次へと丸太を貨車から押し出して水中に下ろしていたとのこと。
割りと効率的だったようで、貨車30両分の丸太を15分で処理できたと言われています。結局、1984年に鉄道輸送が廃止されるまでの約40年活躍を続けました。
以上、ネットからの情報。
投稿式のファンサイトなので信憑性は確かとはいえないと予め予防線張っておきますが、なるほど色々辻褄が合います。丸太を押し出すだけならアームを左右に振る必要がありませんし、アーム先端もあの程度で十分でしょう。自走するにもヤード内の移動であるならこのような運転台がどこにあるのか分からない姿にも納得です。
長物車と並行して展示されているのも丸太を積み下ろすシーンの再現と想像できます。尤もこれは車両の素性を知っているからこそ分かることであって、説明板のない現状の展示では知りようもありません。現に当時はまるで意味不明でした。
以上、とても興味深い車両でした。
保存車両の脇に建てられている建物。やはり機関区の工場っぽい?
最後に上から11号を撮ってこの場を去ります。
去り際に、道の途中で見えた謎の構造物の確認に行きます。位置は前回載せた地図に追加しておきました。
「スチームドンキーSteam Donkey」という名前の蒸気機関でした。蒸気ロバ。
19世紀初頭の林業における革命的な動力源でした。それまで牛や馬が丸太をスキッドロード(丸太道)の上で引っ張る方式に終止符を打つほどでした。遅くとも1949年までには姿を消しているとのこと。
と、いうことが書かれていましたが、具体的にこいつは何をしていたのかまでは不明。説明が足りない・・・。これで丸太を牽引していたってことでいいのかな?
計量器。
貨車に積載した石炭の重量を量るための装置。線路の下に設置されていた。具体的な機構は不明。
以上、レディスミス編終了。つづく。
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