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Channel: 黒鉄重工
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そこはスチームパンクの世界だった その5 【2015/06/20】

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資料館を出ます。またトラクターです。やはり農業機械の収蔵が多いんですね。



Fordson Major "E27N"。1946~1953年製。名前から推測できる通りフォードの子会社です。今はもうトラクターやってないそうですけどね。



Cleveland Tractor (Cletrac) "Genaral"。1939~1940年製。同社はアメリカ・オハイオ州のトラクターメーカー。やはり現在は消滅。



John Deere "Model D"。1935~1953年製。このメーカーは現存していて世界中に展開しています。



移動に疲れたんで園内移動用のトラクターに乗ります。



エキスポ86の看板。右に描かれているのは現在もバンクーバー・イェールタウンに保存されている374号蒸気機関車ですね。目玉のひとつだったんですな。
対して左のは現代の列車なんですが、カナダを走る列車でこれに思い当たるものが無いです(まあこっちの列車あまり知らないんですけど)。国外に目をやってみればフランスのTGVに見えますね。というかひと目でこれはTGVだと感じたんですが・・・。近くのおっちゃんも正体についてよく知らんらしい。



ポンプこれくしょん ーポンこれー。井戸水を汲み上げるポンプを片っ端から置いてあります。



珍しいところではこれですかね。回転ポンプじゃないかな?少なくとも私は初めて見た。
中身がどうなっているのか知りませんが、遠心ポンプなのかしら。



おなじみ手押しポンプ。ピストン運動により水を吸い上げ押し出します。
ちなみにこれ、配管内を真空にするための呼び水を入れる用の穴が無いんですけど、呼び水いらないポンプなのか?



なおポンプの下は水タンクになっているので実際にポンプを動かして水を汲み上げることが出来ます。これが楽しいのだ。



最後に7.5インチ鉄道に乗車します。
蒸気機関車が止まっています。2C1、4-6-2、パシフィック、お好きな名前でどうぞ。重厚感がやはりこのゲージの魅力ですね。



BC鉄道のGMD GF6C形"電気”機関車。いつだかパンタグラフの付いたカブース(架線検測車)を博物館で見た時から気になっていましたが、本当に電気機関車がいたのか。
非電化大陸北米において電化路線は(ライトレールを除けば)特異点といって言いほど珍しいもので、アメリカ東海岸の北東回廊に数百kmがあるくらいです。
それがなんでカナダの片田舎に?となるんですが、1980年代にBC鉄道がタンブラー・リッジ(プリンス・ジョージの北東数百kmにある村)周辺に建設した石炭輸送路線用に造ったんだそうな。その路線は長大トンネル、急曲線、急勾配だったので電気機関車が適しているということになったようで。
1983~1984年に7機(BCOL6001~6007)が製造されたもののその活躍は短く、2000年に架線が撤去されたためそのまま引退。どうも設備投資に見合わない収益しか得られなかったようです。線路がどうなったかは分かりませぬ。電化設備撤去後も存続している可能性はある。
で、トップナンバーのBCOL6001号機がプリンス・ジョージの鉄道博物館に収蔵された以外は解体されてしまったそうです。

という、悲運な機関車なのです。これのオーナーも模型ではいつまでも走らせるぜ、っていうやつなのかも知れません。なお6000号機は実在していません。



牽引機もそうですが貨車も本物志向で素晴らしいですね。これは無蓋車ですがかなり実車に近いと思います。人を乗せる時はどっかから持ってきた椅子を取り付ければOK。



バルクヘッド・フラットカー。材木を運ぶための長物車です。荷崩れ防止のために妻面に壁(隔壁=bulkhead)を設けているのが特徴。この手の長物車は今日ではセンタービーム・フラットカーに発展して現在も使われています。
この模型は人が乗るように最適化されていて多少デフォルメが入っています。腰掛けが積み荷である材木になっています。ただこれは、貨車としてのリアリティと人が乗ることの考慮を両立した秀逸な模型だと思います。



で、乗りました。乗車中は終始動画撮影していたんで写真はないですが、とても楽しかったです。
景色の移り変わりが多く、序盤終盤のヤードや引き込み線のある線路を走るところは実際の鉄道に乗る時同様の楽しさがあります。線路のジョイント音が心地よい。
乗車時間はおよそ10分間なので存分に7.5インチを堪能できます。こりゃおっさんたちも夢中になるよなぁ。

乗ったのが写真のこの列車です。機関車のモデルは知りませんが初期のロード・スイッチャーなのかな?



汽車の整備場。
これ、線路の高さを腰くらいにまで上げて、整備がやりやすいようになっています。整備線は平行して並んでいて、移動にはトラバーサーを使用。
なんともシステマチックな・・・。



転車台。
転車台の左から延びている地面に着いている方の線路が本線からの引き込み線です。ここから転車台に載せますが、これだと高さが合わない。
でも心配ご無用、この転車台は油圧で上下に高さを調節できるのだ。これで上の整備線の高さにまで持っていくのです。
7.5インチやり慣れてるところは違うなぁ。



最後に線路沿いで少し撮り鉄した後、ここを撤退しました。

このようにかなり楽しめました。古い機械が好きな人、7.5インチ鉄道に乗りたい人にはおすすめです。
トラクションエンジンなんかは普段はたぶん動いていないと思うので(車庫にしまわれている可能性も)、イベント時に訪れるのが確実だと思います。7.5インチも特定日にしか乗車できないのでホームページをチェックだ。

これで終わりだと思うだろ、もうちょっとだけ続くんじゃ。

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