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引き続きBC航空博物館のオープンハウスです。
黄色いニクいやつのノールダイン ノースマンです。ノースマンNorsemanというのはノルウェー人という意味でして、「この飛行機の名前はノルウェー人なんだよ」としゃべると途端にダサくなるやつです。日本語も万能ではないのだなぁ。
カナダで開発された未開地用汎用機「ブッシュプレーン」という種類の飛行機のひとつです。初飛行は1935年11月。ガニ股の脚が目を引きますが、写真のようにタイヤを履いた通常離着陸型の他に、フロートを履いた水上機型、スキー板を履いた雪上離着陸型があり、これらは簡単に換装できるという汎用性がウリ。
輸出もされており、カナダ空軍やアメリカ陸軍も採用しています。アメリカ陸軍が運用していたおかげで、ドマイナー機に分類されそうなこの機体もレベルによりプラモデル化されています。せっかくだからそのうち作ろう。
カナダの国産機かつカナダではそこそこ知られた機体らしく、何箇所かのカナダの航空博物館ではノースマンが保存されています。
この機体(CF-DRE)は、1944年にアメリカ陸軍向けUC-64Aとして造られた機体で、1956年にカナダに帰還して民間で使われていましたが墜落。
博物館はこの墜落機と、別のところから手に入れたもう1機とをニコイチして2003年に復元しました。フライアブル状態にまで持っていきましたが、飛行する時の保険料がべらぼうに高いという切実な事情により、飛行したのは一度きりです・・・。恐らく現在も飛ぼうと思えば飛べる状態で維持されているはず。
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ヴィッカーズ ヴァイカウント757。第二次世界大戦後のイギリス製旅客機市場の需要調査、ブラバゾン委員会により生み出された旅客機のひとつ。
初飛行は1948年7月で生産数は約400機。ブラバゾン軍団の中では一番成功した機種でして、商業機では初めてターボプロップエンジンを搭載した機体です。
757型はトランスカナダ航空向けの機体で35機を生産。TCAを引退後はバンクーバー空港にあるBC工科大学の教材に使われていました。バンクーバー空港もビクトリア空港も海がすぐそこというのをいいことに、機体の輸送は巨大なイカダに乗せて運ぶという大胆なものでした。
状態は元々よかったようで復元は比較的順調に進んだと言います。世界でも指折りの良好な状態で残るバイカウントだと思います。
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普段は格納庫の中を目一杯使って収納されているため全体がどうにも撮りにくいという機体だったのですが、オープンハウスに際して屋外へ出されたのでもう撮り放題です。これだけでも今日来た価値はありましたね。
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尾翼のViscountとTCAのロゴ。なおバイカウントというのは「子爵」という意味です。男爵よりも上で侯爵よりも下。なんで公爵(デューク)でなく子爵止まりになったのかは気になる所です。
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機内も公開されてたんですが、前も見たしまあいいか、となりました。
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4発機というのがいいですね。
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やはり美しい機体だと想います。機首の造形と膨らんだ客室部の胴体がいいですね。
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見慣れぬ機体、ウェストウィンド4号 Westwind IV。
そういえば前に行った時にレストアハンガーでなんかやってたなぁというのを思い出し、復元が完了したということらしい。
カナダ空軍用に1943年に製造され、退役後はBC州の所有になります。この時、1960年代に魔改造が加えられ姿を大きく変えました(後述)。
その後民間に売却されましたが火災で破損、1990年に破損した状態でここに寄付されました。で、ようやく復元完了して今回お披露目(になるのかな?)。
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で、魔改造のことなんですが、原型はこのビーチクラフト・モデル18というやつ・・・。いやぁ、何から何まで手を加えているなコレ。原型と同じ箇所を見つけるほうが難しいぞ。
パッと見ただけでも、エンジンの換装(レシプロ→ターボプロップ)、(恐らくレーダーを積むための)機首の延長、主翼翼端の形状変更、主脚の配置移動(尾輪式→前輪式)、垂直尾翼の配置変更(2枚→1枚)あたりか。ようやったわ。もう新品買えばよかったんじゃないかな・・・。
屋外展示はあとCT-33なんかがありました。
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もうひとつの格納庫もいつもは閉まっているシャッターが全開になっていたので幾ばくか見やすくなっていました。
ダグラスA-26インベーダー(ただし消防機)も全体が撮影できて満足。
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地元の模型クラブの作品も展示されていました。
これはCF-104の模型ですね。すげぇデカい。
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水上機の模型。これもデカい。ここまで大きいとラジコン飛行機かもしれませんね。
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オープンハウスももう終了時刻・・・となってくると地元参戦していたカナダ空軍のCH-124シーキングが撤退準備に入りました。
後ろで待機していたトーイングカーで引っ張っていくつもりのようです。
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エプロンをドナドナされながら基地へと戻っていきました・・・。お疲れ様でした。
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別の方向を見てみれば、バイキングエア所有らしき建物があり、そこにはDHC-6が並んでいました。
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どこの飛行機かと思ってよく見てみるとなんとロシアのオーロラ航空の機材でした!日本にも飛来してくる会社ですぞ。
2015年にオーロラがDHC-6を導入したという記事もありますし、どうやら本当にそのようです。ということは納品前の機材ですか。
これの航続距離は1400km程なんですが、どういう経路で回航するんだろうか・・・。ベーリング海とかどうやって渡るんだ。
ついにオープンハウスも閉幕となったので、私も撤退します。
毎年7月頃に開催しているので、都合の付く人は行ってみると良いのではないでしょうか?
おしまいです。
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引き続きBC航空博物館のオープンハウスです。
黄色いニクいやつのノールダイン ノースマンです。ノースマンNorsemanというのはノルウェー人という意味でして、「この飛行機の名前はノルウェー人なんだよ」としゃべると途端にダサくなるやつです。日本語も万能ではないのだなぁ。
カナダで開発された未開地用汎用機「ブッシュプレーン」という種類の飛行機のひとつです。初飛行は1935年11月。ガニ股の脚が目を引きますが、写真のようにタイヤを履いた通常離着陸型の他に、フロートを履いた水上機型、スキー板を履いた雪上離着陸型があり、これらは簡単に換装できるという汎用性がウリ。
輸出もされており、カナダ空軍やアメリカ陸軍も採用しています。アメリカ陸軍が運用していたおかげで、ドマイナー機に分類されそうなこの機体もレベルによりプラモデル化されています。せっかくだからそのうち作ろう。
カナダの国産機かつカナダではそこそこ知られた機体らしく、何箇所かのカナダの航空博物館ではノースマンが保存されています。
この機体(CF-DRE)は、1944年にアメリカ陸軍向けUC-64Aとして造られた機体で、1956年にカナダに帰還して民間で使われていましたが墜落。
博物館はこの墜落機と、別のところから手に入れたもう1機とをニコイチして2003年に復元しました。フライアブル状態にまで持っていきましたが、飛行する時の保険料がべらぼうに高いという切実な事情により、飛行したのは一度きりです・・・。恐らく現在も飛ぼうと思えば飛べる状態で維持されているはず。
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ヴィッカーズ ヴァイカウント757。第二次世界大戦後のイギリス製旅客機市場の需要調査、ブラバゾン委員会により生み出された旅客機のひとつ。
初飛行は1948年7月で生産数は約400機。ブラバゾン軍団の中では一番成功した機種でして、商業機では初めてターボプロップエンジンを搭載した機体です。
757型はトランスカナダ航空向けの機体で35機を生産。TCAを引退後はバンクーバー空港にあるBC工科大学の教材に使われていました。バンクーバー空港もビクトリア空港も海がすぐそこというのをいいことに、機体の輸送は巨大なイカダに乗せて運ぶという大胆なものでした。
状態は元々よかったようで復元は比較的順調に進んだと言います。世界でも指折りの良好な状態で残るバイカウントだと思います。
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普段は格納庫の中を目一杯使って収納されているため全体がどうにも撮りにくいという機体だったのですが、オープンハウスに際して屋外へ出されたのでもう撮り放題です。これだけでも今日来た価値はありましたね。
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尾翼のViscountとTCAのロゴ。なおバイカウントというのは「子爵」という意味です。男爵よりも上で侯爵よりも下。なんで公爵(デューク)でなく子爵止まりになったのかは気になる所です。
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機内も公開されてたんですが、前も見たしまあいいか、となりました。
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4発機というのがいいですね。
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やはり美しい機体だと想います。機首の造形と膨らんだ客室部の胴体がいいですね。
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見慣れぬ機体、ウェストウィンド4号 Westwind IV。
そういえば前に行った時にレストアハンガーでなんかやってたなぁというのを思い出し、復元が完了したということらしい。
カナダ空軍用に1943年に製造され、退役後はBC州の所有になります。この時、1960年代に魔改造が加えられ姿を大きく変えました(後述)。
その後民間に売却されましたが火災で破損、1990年に破損した状態でここに寄付されました。で、ようやく復元完了して今回お披露目(になるのかな?)。
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で、魔改造のことなんですが、原型はこのビーチクラフト・モデル18というやつ・・・。いやぁ、何から何まで手を加えているなコレ。原型と同じ箇所を見つけるほうが難しいぞ。
パッと見ただけでも、エンジンの換装(レシプロ→ターボプロップ)、(恐らくレーダーを積むための)機首の延長、主翼翼端の形状変更、主脚の配置移動(尾輪式→前輪式)、垂直尾翼の配置変更(2枚→1枚)あたりか。ようやったわ。もう新品買えばよかったんじゃないかな・・・。
屋外展示はあとCT-33なんかがありました。
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もうひとつの格納庫もいつもは閉まっているシャッターが全開になっていたので幾ばくか見やすくなっていました。
ダグラスA-26インベーダー(ただし消防機)も全体が撮影できて満足。
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地元の模型クラブの作品も展示されていました。
これはCF-104の模型ですね。すげぇデカい。
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水上機の模型。これもデカい。ここまで大きいとラジコン飛行機かもしれませんね。
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オープンハウスももう終了時刻・・・となってくると地元参戦していたカナダ空軍のCH-124シーキングが撤退準備に入りました。
後ろで待機していたトーイングカーで引っ張っていくつもりのようです。
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エプロンをドナドナされながら基地へと戻っていきました・・・。お疲れ様でした。
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別の方向を見てみれば、バイキングエア所有らしき建物があり、そこにはDHC-6が並んでいました。
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どこの飛行機かと思ってよく見てみるとなんとロシアのオーロラ航空の機材でした!日本にも飛来してくる会社ですぞ。
2015年にオーロラがDHC-6を導入したという記事もありますし、どうやら本当にそのようです。ということは納品前の機材ですか。
これの航続距離は1400km程なんですが、どういう経路で回航するんだろうか・・・。ベーリング海とかどうやって渡るんだ。
ついにオープンハウスも閉幕となったので、私も撤退します。
毎年7月頃に開催しているので、都合の付く人は行ってみると良いのではないでしょうか?
おしまいです。