2017年5月4日(木)13時43分
北海道三笠市 クロフォード公園
三笠鉄道記念館から移動してクロフォード公園に来ました。記念館から車で数分。旧幌内線の廃線跡沿いを歩いていくこともできます。
クロフォード公園と名前だけは普通の公園っぽいですが、三笠鉄道村の施設のひとつできちんとした鉄道博物館です。クロフォードというのは、幌内鉄道建設に携わった鉄道技師のジョセフ・U・クロフォードから。
この建物は旧三笠駅の旧名の旧幌内太駅時代の駅舎を再現したもの。移築じゃなくて新築だそうだ。
室内は売店になってました。昔の土産屋という感じでグッド。
これがクロフォードさん。氏はアメリカ人です。なるほど北海道の鉄道はアメリカ系の技術が投入されたのだなと分かる人物です。
駅舎を抜けるとプラットホームに出て、そこにも保存車両が展示されています。
このホームと跨線橋は当時から残るものだそうな。
跨線橋から線路を眺めるおなじみの構図。普通に駅ですね。北海道やはり土地が広いのか、土地の使い方がアメリカっぽい。
跨線橋は1901(明治34)年築ですが、改築を重ねているので当時そのままというわけではないですね。
ホームにはDD51形548号機の貨物列車がいます。非常に実感的。
貨車2両と車掌車1両が連結されています。
これはホキ2200形ホキ2341。小麦やとうもろこしなどの穀物を運ぶためのグレインホッパーです。
ホキ700形ホキ746。
線路のバラスト散布用のホッパ車で、事実上事業用車輌です。これの改良型がホキ800形で、一部のJRや私鉄で今も現役を続けています。
車掌車のヨ8000形ヨ8006。
短距離乗務だったからこの広さで済んでたのかも分かりませんが、北米のカブースと比べると日本の車掌車は居住性が悪いねぇ、と。
そしてホームより先にいるアイツです。
いた!ようやくその姿を拝むことができた!
クロフォード公園の目玉は、6両編成で保存されているキハ82系気動車。編成単位で静態保存されている鉄道車両は日本ではそうそう見当たらず、極めて貴重な例です。EMU/DMU方式の列車が極めて普及している日本だからこそこの方式には大きい意義があると思うんですが、ほとんどは先頭車1両だけの保存例です。まあ土地の問題とか文化的事情とか、チーム事情もありましょう。
このキハ82系には特別な思い入れがあります。7年前の2010年に訪れた際は再塗装中のため車体の周りに足場が組まれてしまい、何も見られなかったのです。北海道まで来てこんなことありますか...と当時はえらくショックでした。
以来ここの再履修の機会を伺っていましたが、今まで中々そういう機会も無く・・・。そうしているうちに月日ばかり経ってしまい、そして2017年ついに再履修を果たしたのです!
今回の三笠鉄道村での最大の目的はこのキハ82系なのでした。7年越しのこの光景は感激しますね。
しかし7年というのは時間がかかりすぎた・・・。さすがに塗装がくたびれてサビが垂れていました。近い内にまた再塗装をするかもしれませぬ。
中間車のキハ80-100。中間車が保存されるってことがもうすごいぞ。
ここに保存されている6両編成、ただの6両ではなくて食堂車キシ80-27とグリーン車キロ80-52も保存されている点も特筆されます。
本当素晴らしいことをしたと思います。
グリーン車。
その先は中間車と先頭車です。編成はキハ82+キハ80+キシ80+キロ80+キハ80+キハ82という具合です。
車両が置かれているところも、旧幌内線の本線のような具合に線路が敷かれています。カーブを描いているのが良く、まるで本線を走る編成写真のようなものが撮影できます。
三笠鉄道記念館とクロフォード公園、どちらも極上の保存車両が揃っているので、一見の価値はありますぜ。
三笠鉄道村からはこれにて撤退。次の場所へ向かいます。
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