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Channel: 黒鉄重工
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陸上自衛隊の訓練展示を見学する その3 【2014/07/06】

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観閲行進の続きです。
後半は火力の高い装備を持つ特科教導隊の行進が続き、盛り上がってきます。



FH70 155mmりゅう弾砲。
西ドイツ・イタリア・イギリスが開発したものをライセンス生産したもの。
射撃要員と一緒にトラックで牽引されているってことなんですかね。



99式自走155mmりゅう弾砲。
89式装甲戦闘車をベースにした75式155mm自走りゅう弾砲の後継。射程は30kmでデータリンクにも対応。
とにかくデカいですね。52口径は大きいわ。



203mm自走りゅう弾砲。
アメリカが開発したM110A2のライセンス生産。
先ほどの99式155mm自走りゅう弾砲よりも小柄ですが、火力は陸上自衛隊中の野砲でも最大です。



87式砲側弾薬車。
203mm自走りゅう弾砲用の砲弾・装薬および要員を運搬します。



多連装ロケットシステム 自走発射機M270 MLRS。
多連装ロケットシステム(MLRS)はアメリカが冷戦時に開発した面制圧用の長距離支援火器で、発射されたロケット弾のクラスター弾頭により100×200mほどの範囲にクラスター爆弾の弾幕をばら撒いて非装甲車両や非防弾兵員を制圧するというもの。結構エグい兵器。
現在はオスロ条約によりクラスター弾頭を破棄することになっているので、M31ロケットを搭載しています。



MLRSの予備弾薬車。
すごい前に張り出しているバンパーだな・・・。



88式地対艦誘導弾。
捜索レーダー車、射撃管制装置、発射機などで構成されている対艦ミサイルシステムです。沿岸に迫ってきた敵艦を山間部に潜みながら撃沈するという運用を取ります。
この写真に写っているのは射撃管制装置です。



発射機。普通のトラックに誘導弾6連装を搭載しています。



気象測定装置 JMMQ-M5。
大気の温度・湿度・風向を測定し諸元情報を算出、射撃精度向上を行います。



遠隔操縦観測システム(左手前側)と対砲レーダ装置 JTPS-P16(右奥側)。
遠隔操縦観測システムは、ラジコンの無人ヘリコプターを使用し、偵察・観測を行うシステムです。写真の車両は追随装置というシステムを構成する車両の一つ。



3・1/2tトラック。
兵員輸送や物資輸送に使われる自衛隊の標準的トラック。災害派遣でもおなじみ。
写真では隊員を満載しています。



81式自走架柱橋。
河川など車両が通行できない箇所に迅速に橋を設置するための装備。74式特大型運搬車により運ばれます。橋梁の長さは10m。
90式戦車など通過できない車両があることから現在は07式起動支援橋が後継として開発されています。



91式戦車橋。
74式戦車の車体に橋梁長18mの戦車橋が搭載されていて、5分ほどで展開が可能。重量の重い90式戦車も通過できます。
アンバランスな見かけです。



そしてトリの戦車教導隊の行進です。すごい台数・・・。
10式戦車が6両、90式戦車が12両、74式戦車が5両の陣容となっています。



10式戦車。
90式戦車の性能を74式戦車並みの大きさと重量に収めるべく開発された最新鋭の第3.5世代戦車。国産の120mm滑腔砲やモジュラー装甲、C4Iなどのデータリンクを装備しています。
車両は戦車教導隊隊長車両です。奥を走るのは90式戦車ですね。



戦車教導隊第1中隊の10式戦車。



90式戦車。
冷戦時、ソ連のT-72戦車を上回るものとして開発された第3世代戦車。強力な120mm滑腔砲、強靭な複合装甲、高い機動力を併せ持ちます。
教導隊や教育隊を除けばほとんどが北海道に配備されているため、本州では珍しい存在です。写真は戦車教導隊第2中隊。



戦車教導隊第3中隊の90式戦車。
個人的には陸自の戦車といえばこれですね。



74式戦車。
61式戦車に変わる第2世代戦車で、105mmライフル砲、避弾経始装甲など防御力よりも機動力に重きをおいた戦車です。
一番の特徴は車体を前後左右に傾けられる油圧サスペンションによる姿勢制御機能で、山岳地帯での稜線射撃に威力を発揮します。この機能は90式や10式にも継承されています。
写真は戦車教導隊第4中隊。


これで観閲行進はおしまいです。戦車以外の装備品について知ることが出来て、よいものでした。
この後はいよいよ訓練展示です。


つづく

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