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Channel: 黒鉄重工
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カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能する その9【2015/08/15】

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次の演目は、お待ちかねのカナダ空軍の第431曲技飛行隊「スノーバーズ Snowbirds」です。航空自衛隊のブルーインパルスのように空軍が運用する曲技飛行部隊です。

第431飛行隊の起源は第二次世界大戦時の第431爆撃飛行隊と歴史の長い部隊です。戦後1954年には第431戦闘飛行隊となってF-86を運用しました。これの任務はエアショーでの曲技飛行で、この時はまだ名無しのチームでしたがこれがカナダ空軍初の曲技飛行部隊となっています(ちなみにF-86を運用していた曲技飛行部隊は他にも1959年にカナダでの初飛行から50周年とカナダ空軍35周年を記念した曲技飛行部隊「ゴールデンホークス」もありましたが、これとは別の部隊のようです)
その後1967年には「黄金の百年祭 Golden Centenaires」というカナダ建国100周年を記念した曲技飛行部隊が臨時編成されました。この時使われたのがカナディアCT-114チューター練習機だったのです。ここ重要ですよ。このゴールデンセンテなんとか(すまねぇフランス語はさっぱりなんだ)は臨時編成だったので1年限りで解散します。
ところがこれで終わらず、ゴールデンセンテネアーズのパイロットたちが1969年に非公認の曲技飛行部隊を編成して、翌1970年にエアショーで白く塗られたCT-114で披露します。これが大人気でして、機数は4機から7機に増えるわ、スノーバーズという愛称は与えられるわ、最後には1978年に公式の曲技飛行部隊に昇格して現在まで至ります。



スノーバーズが離陸体制に入りました。
曲技飛行部隊は大まかに6機程度の戦闘機でパワーに物を言わせた力強く素早い展示をするアメリカ流と、10機前後の練習機で緻密で美しい編隊展示をするヨーロッパ流に分けられます。スノーバーズはアメリカ大陸に在りながらヨーロッパ流の展示飛行をするチームです。そこはやはりイギリス連邦なのかな?
スノーバーズはCT-114を9機運用して展示飛行します。これは曲技飛行部隊としては多めの機数です。



まずは1,2,3番機が離陸します。編隊離陸はブルーインパルスでは見られないものなので、早速得した気分に。



続いて4,6,7番機。展示飛行するのは9機ですが、部隊には11機在籍しているので途中で欠番が出る格好になります。10,11番機を予備にすればいいんじゃないのかしらと思いますが、じゃんけんで今日の欠番機を決めるとかあるんでしょうか?



最後に5,9,11番機が離陸。この編隊は目の前を通過する時点ですでに浮かび上がっていました。



後追い。
ちなみに使用機のCT-114ですが先述の通り前身のゴールデンセンテネアーズ時代より一貫して運用されています。一番新しい機体でも1966年製です。いくらなんでも寿命を超えていると思うんですが、空軍はあと10~20年は使い続けるようです・・・。B-52みたいに親子2代続けてCT-114に乗ったとかいう話も出てきそう。
本来の練習用の機体は2000年までに全機退役していますので、スノーバーズのためだけに残されている状態です。1機種をこれだけ長い間使い続ける曲技飛行部隊もいないよなと思います。



ウィル・アレンがまだ飛んでいました。スノーバーズが体勢を整えるまでのつなぎかな。



ハエみたいな動きをする(褒めてる






最後に背中を見せながらフライパス



着陸しました。



スノーバーズの登場です。
曲技飛行部隊というとブルーインパルスしか今まで見たことがないので、どのような展示飛行をするのかというのは初めから興味が尽きませんでした。かなり期待しています。



午前中どんよりとしていた天気はお昼から好転してきて、場所によっては青空が見えるようになってきました。これはこの後の演目にも期待がかかります。



ただしまだ大部分の箇所は雲が厚く・・・。



そしてビッグダイヤモンド編隊でこちらへ向かってきました。
機体の裏側は真っ赤で、そこに白く鳥の影が描かれています。我々はスノーバーズなので。ちなみにスノーバードというのは日本語だとユキホオジロになります。



「お見事!」としか言いようのない正確で美しい編隊飛行です。しかも9機編隊なので見た目の迫力も大きいです。いやこれはあっぱれ。

今日はここまで。


その10へ→

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