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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その13 【2015/07/08~18】

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2015年7月11日(土)9時55分
VIA鉄道カナディアン号車内
カムループスで列車は北に進路を取り、ノーストンプソン川沿いを進みます。
朝に見たような川岸ギリギリを走るようなことはせず、陸地が広がるところを走るようになった気がします。こんな風に牧草地も広がっていますしね。



ジャスパー到着まではまだまだかかりますので、車内探検と行きましょう。
マナー形寝台車には1人用個室寝台(ルーメット)、2人用個室寝台、開放二段寝台、トイレ洗面所、シャワー室があります。そう、これらの設備を1両に全部詰め込んでいるのです。
寝台の種類を1両に集中して配置する日本の寝台車とは対照的です。客車の固定編成化が進んでいた日本の寝台車と比べて、カナダでは需要の増減にきめ細かく対応する必要があったのでしょう。
マナー形には1両につき1人用個室が4部屋、2人用個室が6部屋、開放寝台が3区画、シャワーが1部屋、トイレ洗面所が2部屋という構成になっています。
ちなみにシャトー形寝台車では1人用個室が8部屋、2人用個室が4部屋、あとは同じ、という風に1人用個室を多めに配置しています。ただし今日の列車には連結されていませんでした。
シャワー室が各車にありしかも使用制限なし(もちろん常識の範囲で)というのは隔絶の感があります。トイレと洗面台も個室には各部屋にあるし、水は持つのかしら・・・。

で、この写真は開放寝台でして、二段寝台となっています。ベッドは583系などと同じレール方向に配置されたプルマン式と呼ばれるもの。ベッドを使わない時は寝台を畳んでボックス座席に変えられます。これも583系と同じ。
値段も個室よりお安くなっています。



座席形態がこんなかんじ。ご覧のとおりプライバシーとセキュリティは無いです。
というか個室寝台にも部屋に鍵がかけられないのでセキュリティは開放とさほど変わらないんですね・・・。なので貴重品は常に持ち歩いていました。ここはちょっと失点でした。なおプレステージにはカードキーがあります。



何両も続く寝台車の貫通扉を押しのけガラスルーフ形客車へ。なんせ25両(うち営業車は22両)もあるので客車を端から端まで行くだけで軽い運動です。
日本でもこれだけのものはないだろうと思うくらいほぼ窓ガラスという大変眺望の良い車両ですが私の第一印象はビニールハウスでした・・・。とはいえ冷房は効いているので蒸し焼きにはなりませんぞ。
座席はリクライニングシートで、向きを変えられるのかは・・・忘れた。
前も書きましたが、3両しか無いためカナディアンの運用全部に入れるのは無理で、当たるかどうかはその日次第です。また夏期の多客時にしか連結されません。



スカイライン形ドーム車へ。
この日の列車のドーム車はなんと3両も連結されていました。他に食堂車が2両、展望車が2両あるので営業客車22両中7両(最後尾の展望車の半分は寝台もある合造車なので正確には6.5両か)が定員のない、言ってしまえば儲けのない客車がおよそ3割を占めます。
人件費諸々も含めて、運行経費すごいんだろうな。公営だから出来るワザなのかもしれないです。単純比較できる話じゃないですがJRだったらムリでしょ。
とはいえ客にもいい値段を取らせるのでこれくらいしてもらわないと、と貧乏人は思うわけです。

脱線しましたが、3両繋がれているスカイライン形のうち1番手前の車は実質座席車の乗客用にあつらえられたものです。座席車の客はこの客車より後ろには立ち入りできない(そのすぐ後ろの食堂車には食事のために入れたかもしれない)ため、ここが唯一の憩いの場になります。立ち入り禁止の注意書きはご丁寧に日本語でも書かれているので言い逃れは厳しいぞ!
座席車客用の食べ物の売店がここにあるのですが、他のスカイライン形にはそれが無いことからもそれが伺えます。
活動範囲が自分の座席とドーム車とたまに長時間停車する駅のホームだけというのはちょっとストレスになるかもしれません。



ドーム席。定員は20名。意外とどこも空いてるんですね。



そして最後、長距離座席車。結構賑わっているんだなと。
座席には余裕があり、JRの4列グリーン車と同じくらいの座席幅とシートピッチという印象でした。座ってないのでなんとも言えんですが。

あとこれは全クラス共通ですが、Wi-Fiは飛んでいません。加えて人の住まない地域を走るため無電波地帯が多いです。11日はジャスパーに着くまで電波は入っていなかったと記憶しています。Wi-Fiルーターはどう動作するのかは分かりません。まあ一日くらい圏外で過ごすのも悪く無いでしょう。



座席車には荷物棚があります。



それと座席車には鉄道模型が置いてありました。なぜか他社の機関車ばかりでしたが・・・。



休憩がてらドーム席に座ってると信号場でSD70M-2形CN8898号機の貨物列車と離合。こっちが停車して道を譲ります。



客車の屋根を観察。冷房などは露出しておらずスッキリとした外観です。
屋根にはコルゲートが走っており、ライセンス供与を受けた東急車輌のそれと瓜二つの仕上がりは、なるほどバッド社の仕事だなと頷けるものです。縁の処理なんてのはまさに東急の電車!といえます。



別の信号場にて。
山間を走っているのでカーブが多く、右に左に曲がる列車を眺めるのは楽しいです。



カーブを抜ける手前ではCNの軌陸車が退避していました。ピックアップ改造の軌陸車は何だか強そうですね。

こんなところで今日はここまで。


その14へ→

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